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百二十八日目のステータス

今日は128日目です。

ブクマ、評価、感想ありがとうございます。

 今日の天候は晴天。

 昨日の凱旋は大変だった。既に勝鬨をあげていたらしく、天馬に乗って帰ってくるアイシアたちを英雄視して歓声をあげる民衆ばかりだった。

 ギルドに戻ってもそれは変わらず皆に褒め称えられて二人は居心地悪そうにしていた。昨日はそのまま王都全体で宴が行われていた。


 そして、今日アイシアとレオンは報告のために王宮へ呼ばれていた。レオンにとっては何度目か分からない王宮かもしれないがアイシアにとっては二度目の敷地入り、王宮に入ることに関しては初めてだ。


【緊張してるのか?】


「……してない事にしてる。」


【なるほど。まあ王様も普通の人も一瞬で潰れる事には変わらないから気にするな。】


「……完全に不敬罪だから私以外に聞こえるように言わないでね。」


 聞こえているはずもないのにきょろきょろと辺りを見回すアイシアが面白い。これだからついついいじってしまうのだ。まあ、これ以上はアイシアが嫌がるだろうからやめておくに限る。

 王宮の高級そうな絨毯の上を歩いて、白亜の城の中を実際に歩くアイシアは感動よりも緊張でいっぱいで純粋に楽しめていないようだ。


「アイシア、我らが王は寛大だ。もっとこの城を楽しんでも良いんだよ?」


「そ、そんな余裕ない……帰りは頑張るから行きは勘弁して。」


 その返答にレオンはクスクスと笑って納得した。

 そして、しばらく歩いた後に一つの部屋へと通された。王は後からやってくるのでここで待っているようにと案内をしてくれた騎士の人に告げられた。対面に置かれたふかふかソファーの下座にレオンと並んでアイシアが座った。王宮内のメイドさんが注いでくれた紅茶を、カタカタと震わせながらアイシアは味わった。


「王の御成(おなり)です。直立でお待ちください。」


「あっ、ふぁい!」


 噛んだ。その上、いきなり立ち上がろうとするものだから膝を机にぶつけて大きな音を立てていた。真っ赤な顔で恥ずかしがるアイシアが少し可哀想だ。


「大丈夫、王は傍若無人の王じゃない。ゆっくり一つひとつやれば大丈夫だよ。」


「わ、分かったわ。ありがとう。」


 少しアイシアが落ち着いたことが分かった。レオンには世話になりっぱなしな気がするな。何かで返せたら良いのだが、やはり筋肉だろうか。


 そんなことを考えていると扉が重々しく開いた。

 50代くらいの貫禄のある白髪の欧米人といった印象の男性だった。てっきりレオンみたいに若々しい爽やかイケメンが出てくると思ったので意外だ。厳格そうな表情でこちらを見てくるのでアイシアも脅えているようだ。


「此度は御苦労であった。英雄に立ち話をさせるわけにはいかぬのでな、まずは座ってくれ。」


「王よ、感謝致します。アイシア、座っていいよ。」


「は、はい!感謝致します!」


「ははっ、そう緊張せずとも良い。我は魔物のように御主を取って食ったりはせぬよ。いや、御主の場合は魔物と戦う方が気が楽なのであろうな。」


「アイシアは冒険者ですので、そうでしょうね。王の威光がそこいらの魔物の恐怖を越えるのも当然でしょう。王はそれほどに偉大なお方でございます。」


「レオンよ、世辞はよせ。世辞は良いから此度の話を聞かせい。」


「はい。此度は魔物の先行部隊をアイシアの大魔法で一網打尽にし、王立騎士団と冒険者との連合軍で四方の門から迫り来る脅威のことごとくを退けました。そして、私とアイシアの二人で魔物の王討伐へ向かい、見事にアイシアが名匠ガルムにより鍛えられた杖と共に勝利しました。以上が此度の公表するべき話にございます。」


「ふむふむ、素晴らしい結果だな。それで、続きがあるのか?」


「御明察の通りでございます。魔物の王は討伐され魔物の指揮は崩壊しました。ですが、その魔物に此度の戦法が思い付いたようには思えぬのです。その為、魔物の王とは別に魔物を指揮していた存在がいるのではと考えています。」


「……そうか。分かった。今後も警戒を続けよう。」


 王様は刻まれた眉間のシワを深め、レオンの話を受け入れた。

 その後、王が退出して交代に王と似た風貌の男性が入ってきた。この国の宰相を務めている公爵家の人間で、烈火の獅子の双子のちびっ子ことグレイとハインの両親らしい。彼女たちを知っているからか先ほどよりは話しやすい様子でアイシアも話に参加していた。


 細かい戦況や今後の予測、また今回の報酬について話した。アイシアにはまたも一人で所持するには多過ぎる額を与えられた。断ろうとしたのだが、国の威信に関わるので貰ってくれとレオンからも頼まれたので受け入れた。これで今日の用事は一段落した。帰りは宣言通り王宮の中を楽しみにながらゆったりと帰った。


 俺は【ステータス】を確認した。


ステータス

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名前:ボンちゃん

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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】

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性別:男

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年齢:16

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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、

精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属

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体力:0/0

魔力:5000/5000

筋力:100,000

知力:10

視力:10

聴力:10

運気:10

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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】

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技能:【不死】、【魔力供給】、

【魔力自然回復<極>】、【念力】、

【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、

【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、

【硬化】、【念話】、

【筋肉魔神】、【限界突破】、

【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、

【疲労無効】、【形態変化】、

【魔力二倍】、【技能貯蔵】

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名前:アイシア・ボーンヘッジ

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種族:人族

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性別:女

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年齢:17

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状態:健康、精霊との友好

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体力:10/10

魔力:180+5000/180

筋力:6

知力:50

視力:10

聴力:50

運気:50

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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】

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技能:【火<大>】、【水<特>】、

【風<中>】、【土<小>】、

【精霊視】、【魔力消費減<特>】、

【精霊同調】

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お読み頂きありがとうございました。

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