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百二十七日目のステータス

今日は127日目です。

ブクマ、感想ありがとうございます。

 今日の天候は晴天。


 今日は朝から烈火の獅子と冒険者ギルドへ向かった。

 受付嬢の話によると依然として防衛を続けている状況で王都の出入りが禁止されているそうだ。

 受付嬢の横には王立騎士団の団長にしてギルドサブマスターのアーガイルが居た。


「来てくれたか。君たちに頼みたいことがある。」


【あー、これはダメなやつだろ。】


「魔物の王討伐に向かって欲しい!」


 俺はわざわざ【形態変化】してでもこの残念な気持ちを行動に移したくなった。まあ、そんなことはしないが。


「アーガイルさん、このメンツに決死隊をしてこいと言うんですか?」


「いや、そうじゃない。君に決死隊をしてこいと言ってるんだ、アイシア君。」


【は?】


 怒気が膨れ上がった。杖から発される威圧感にアーガイルがアイシアに構えた。烈火の獅子の皆もアーガイルに構えていた。


「アーガイルさん、今のは冗談ですよね?」


「いや、私は何度でも言うぞ。私の命で済むなら安いものだ。アイシア君、君に決死隊を頼みたい。」


【ダメだこいつ話にならねえ!】


「分かりました、アーガイルさん。死ぬ気は無いですが、魔物の王を倒します。」


【は?】「「え?」」


 俺と烈火の獅子が驚きに口が塞がらない状態だ。俺に口は無いがそこは言葉の綾だ。


「そうか、やってくれるか。助かる。今すぐ行けるか?」


「はい、可能ならレオン様の天馬に乗せて貰いたいです。」


「ほう、知っているのか。現在、命令権は私にある。レオン、天馬を出してもらおう。」


【いやいや、なんでだよ!そんな頑張る必要無いだろ!】


「アイシアが本当に求めてるなら応じるよ。」


 勝手に話が進んでいく。レオンにも俺の声が聴こえているはずなのにアイシアを支持する。


「お願い、レオン。」


「あぁ、任された。」


【……なんでだよ。】


 俺は諦めるしかないのか。止められないのか。

 俺の言葉は通じず、死地への準備を進めていく。


 どうせ、俺の力を借りるくせに。

 そんなクズな発想が出てきて自分が嫌になった。俺はいつまでも自分の手のひらの中でアイシアを可愛がって生きてきたのだろう。

 手の中から出ようとするアイシアに腹をたてる器の小さいやつだ。


 アイシアの好きなようにさせよう。アリアも王都にいるしなんとかなると信じるしかない。ダメなら逃げれば良い。


 天馬に乗って王都を抜けた。四方の門はなんとか防いでいる状況だった。Sランク冒険者の抑える門だけが唯一完全に守りきられている状態だった。


「もう時間がない。急がなきゃ。」


「あぁ、急ごう!」


 天馬をかけさせた。相変わらず風の抵抗を感じさせない天馬のすごさを感じさせられる。


 王都をぐるりと回ると、魔物は一方向からやってきている事に気付いた。そちらへ向かっていくと山が動いていた。


「あれが、魔物の王。」


「そのようですね、アイシアさん。」


 ゆっくりと動く大きな山から首が伸びてきた。あれは、亀だろうか。


【あのノロマそうな亀が空中からスライムを降らしたり四方から襲撃をかけたりしたのか?そんな風には見えないが】


「あっ、そっか。あれとは別でもう一体、気をつけなきゃいけない敵がいるって事か。」


「じゃあ、どうする?」


【とりあえずあの亀は倒しても構わないのか?】


「あ、あぁ。出来るなら構わないが。」


 その一言で俺は昨日の晩詰め込んでいた【技能貯蓄】を解放した。筋力値10万の面制圧がでかい亀のど真ん中を消した。迸る滝のように血が流れ落ちていく。

 再生するかと思ったが、亀はそのまま崩れ落ちた。再生されたらどうしようもなかった、範囲攻撃能力が足りない事を考えさせられる。


 魔物の集団は、亀が倒れた直後からバラバラに逃げていった。ほとんどは奥の森へ逃げていった。


「終わった、のか?」


「終わったのかな?よく分からないわ。」


 本当に統率していた者が引いてくれたと思うのが一番自然だが、あまり不安にさせるのも良くないかと黙っていた。

 レオンとアイシアは不安を残したまま王都へ凱旋した。


 俺は【ステータス】を確認した。


ステータス

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名前:ボンちゃん

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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】

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性別:男

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年齢:16

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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、

精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属

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体力:0/0

魔力:5000/5000

筋力:100,000

知力:10

視力:10

聴力:10

運気:10

---------------

恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】

---------------

技能:【不死】、【魔力供給】、

【魔力自然回復<極>】、【念力】、

【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、

【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、

【硬化】、【念話】、

【筋肉魔神】、【限界突破】、

【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、

【疲労無効】、【形態変化】、

【魔力二倍】、【技能貯蔵】

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名前:アイシア・ボーンヘッジ

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種族:人族

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性別:女

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年齢:17

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状態:健康、精霊との友好

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体力:10/10

魔力:180+5000/180

筋力:6

知力:50

視力:10

聴力:50

運気:50

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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】

---------------

技能:【火<大>】、【水<特>】、

【風<中>】、【土<小>】、

【精霊視】、【魔力消費減<特>】、

【精霊同調】

---------------

お読み頂きありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 仲間の意見をシカトして独断で決めるアイシアが間違いだと思うけど。 人間同士のパーティだったら解散もあり得るくらいの横暴だと思う。 時間ないのは分かるけど話し合った方が良かったのでは?
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