百十四日目のステータス
今日は114日目です。
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今日の天候は晴天。
結局アイシアが目を覚ますまで落ち着かないままだった。目を覚ましたアイシアに心配されてやっと冷静にならなくてはと反省した。
「ボンちゃん、今日はここにもう一泊しない?」
【構わないがどうしたんだ?】
「ずっと旅しっぱなしで気分転換が必要だと思うの。ここは良いところだし、どうかな?」
【いいぞ。そうするか。】
気を使われたのか本心なのか、それとも両方か。どれにしても俺に反対するつもりはなかった。
「町長さん、なんだかこの町は居心地が良かったからもう一晩だけ泊まっても良いですか?もちろんお代は支払います。」
「えぇ、もちろん構いませんとも。お代もお気持ち程度で結構ですよ。」
朝食の時に町長さんに相談してみると簡単に了承してもらえた。
「お気持ち程度……そうですね、それならこれを受け取ってください。B級冒険者を護衛として雇うのに必要な目安の金額です。」
「こんなにも……よろしいのですか?」
アイシアが町長に渡した金額は王都の一般兵が与えられる月給くらいだ。B級冒険者というのは給料的には割と上級階層になるということだ。代わりに、その一日の護衛で使い物にならなくなるリスクもあるので社会的な意味で上級階層にはなれない。
ただ、それとは別の話になるがユリアの護衛で得る報酬はかなりの額なので今はお金には余裕がある。それこそ一つの戦争を停戦にもちこんだ実績を評価された報酬に相応しい額が手に入る。だからもっと支払う事もできるが、理由もなくそこまで払うことはお互いにとってよろしくない。
「ええ、これくらいであれば問題ありません。」
お金を支払って、町をぶらついて、子供たちと遊んで、昼食を取って、邪魔な木の伐採を魔法で手伝って、そんな無難で平和な時間を過ごして今日が終わっていく。
心の奥底から湧いてくるコレジャナイ感はなんだろう。平和が良いことなのは間違いない。けれど、この祭りの後の静けさというか、どこか物寂しさを感じてしまう感覚はなんだろうか。
【なぁ、俺は昨日何をそんなに怯えてたんだろうな。】
「なんだろうね。分からないならそれで良い、むしろそれが良いんじゃないかな。」
【難しいな。】
「そうかな?きっともっと簡単なことなんだよ。」
夕焼けに染まる長閑な町を眺めながらアイシアと語り合った。ゆったりと過ぎる時間は気持ち悪いくらいに穏やかだったが、少しだけ悪くないと思えるようになってきた。
明日は旅の続きをしようとアイシアに語った。アイシアはそうだねと笑って返事をした。そのやりとりがなぜか嬉しかった。
俺は【ステータス】を確認した。
ステータス
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名前:ボンちゃん
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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】
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性別:男
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年齢:16
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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、
精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属
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体力:0/0
魔力:3020/3020
筋力:100,000
知力:10
視力:10
聴力:10
運気:10
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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】
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技能:【不死】、【魔力供給】、
【魔力自然回復<極>】、【念力】、
【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、
【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、
【硬化】、【念話】、
【筋肉魔神】、【限界突破】、
【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、
【疲労無効】、【形態変化】、
【魔力二倍】、【技能貯蔵】
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名前:アイシア・ボーンヘッジ
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種族:人族
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性別:女
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年齢:17
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状態:健康、精霊との友好
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体力:10/10
魔力:171+3020/171
筋力:6
知力:50
視力:10
聴力:50
運気:50
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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】
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技能:【火<大>】、【水<特>】、
【風<中>】、【土<小>】、
【精霊視】、【魔力消費減<特>】、
【精霊同調】
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