百十三日目のステータス
今日は113日目です。
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今日の天候は晴天。
昨日は人生でこれ以上ないほどの綺麗な二度見をした【ステータス】確認だった。
筋力10万って、今までの100倍って、流石にインフレしすぎだろ。あの魔神の存在を筋力値に変換しただけなのにそこまで行くなんて、あれでも本当に魔神だったんだな。
とりあえずアイシアには筋力値が上がって強くなったとだけ教えておいた。100倍になったなんてとてもじゃないが教えられない。100でマッチョ、1000で超人だとすれば10万は何になるんだ。
こんな力、隕石でも降ってこない限り使う用途がないだろ。そういうフラグじゃないので今から隕石が降ってくるとかはやめて欲しい。
そうだ、フラグだ。このまま行けば絶対に4つ目の町でも何かが起こるはずだ。それこそ４つ目の町に隕石が降ってきてもおかしくない。
【なぁ、アイシア。】
「何？」
【町に入らなきゃダメか？もうこれ以上騒動が起こるのはこりごりなんだ。】
「やっぱり昨日は怖かった？でもごめんね、食料が乏しいから町には寄りたいな。水ならいくらでも出せるだけどね。」
【そうか、それなら仕方ないな。】
覚悟するしかないか。
俺は【技能貯蓄】に新しい【念力】を込めながらのんびりと馬車を走らせていた。昨日の夜から走らせていたからか太陽が昇りきる前に次の町に着いた。
「馬が無いとは珍しい。魔法使いさんの馬車ですか？」
この町にはしっかりと町の入り口に人が詰めていた。30歳程度に見える男性でこちらが馬車に乗っているからか丁寧な対応だった。
……普通だ。何故だ。
これにはきっと裏があるに違いないと注意深く男を観察するがアイシアに何かをするわけでもなければ変な目で見ている風でもない。とても真面目な男性だった。
彼に案内され、町長宅まで町を歩き回ったが何も起きなかった。皆が笑顔で挨拶を返し、子供たちは元気にはしゃいでいる、とても平和な町だ。とても怪しい。
【町長さんにこの町はどうしてこんなに平和なのかきいてくれ。何かあるなら早く知っておきたい。】
「町長さん、この町はとても平和ですね。」
「そう思ってくれますか。」
何か含みのある言い方だ。これは何か裏で何か事件が起きているのか。
「旅人さんにそう言って貰えると、私たちは良くやってきたのだなぁと思えますね。」
【え……それだけ？？事件は？】
「何か困ったことなどはありませんか？今夜泊めてもらうので魔法使いに出来る簡単なことならばさせてもらいますが。」
「そうですねぇ……特に無いですが、子供たちに魔法を見せてやってください。娯楽の少ない町ですのできっと喜びます。」
町長のお願いはとても平和な願いだった。アイシアは快諾して衛兵さんに子供を集めて貰っていた。そこでも何も問題は起きなかった。子供の元気いっぱいの笑顔で胸がいっぱいになった。
「ねぇボンちゃん、何か心配しているみたいだけどこの町はとっても良い町だと思うよ。色々大変だったけど、気を抜くことも大事だと思うよ。」
【そうだな。これから隕石が降ってきたり魔物の氾濫が起こるかもしれないが、そういう単純な問題ならこれ以上心配しなくても大丈夫か。】
「いや、だからそれが心配し過ぎなんだってば。」
【そうだな、心配し過ぎて視野が狭くなったら元も子もないな。気を付ける。】
「あぁ、もう……大丈夫だからね。」
アイシアがぎゅっと握りしめてくれる。だが、それさえもフラグに感じられてしまう。アイシアを守らなければと杞憂にかられる。
アイシアが晩御飯を食べ、ベッドで眠っても俺の杞憂は終わらなかった。
何かがあるはず、今油断したその瞬間にそれは現実になるはずだと気を緩めることができずに夜が過ぎていく。
俺は【ステータス】を確認した。
ステータス
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名前:ボンちゃん
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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】
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性別:男
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年齢:16
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状態:精神衰弱【小】、強欲の眷属、
筋肉魔神、精霊鍛治師に鍛えられし杖、
憤怒の眷属
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体力:0/0
魔力:3020/3020
筋力:100,000
知力:10
視力:10
聴力:10
運気:10
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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】
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技能:【不死】、【魔力供給】、
【魔力自然回復<極>】、【念力】、
【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、
【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、
【硬化】、【念話】、
【筋肉魔神】、【限界突破】、
【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、
【疲労無効】、【形態変化】、
【魔力二倍】、【技能貯蔵】
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名前:アイシア・ボーンヘッジ
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種族:人族
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性別:女
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年齢:17
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状態:健康、精霊との友好
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体力:10/10
魔力:171+3020/171
筋力:6
知力:50
視力:10
聴力:50
運気:50
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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】
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技能:【火<大>】、【水<特>】、
【風<中>】、【土<小>】、
【精霊視】、【魔力消費減<特>】、
【精霊同調】
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