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百十一日目のステータス

今日は111日目です。

お祝い会的な飲み会の帰りに書いたので書き直すかもしれないです。すみません。

 今日の天候は晴天。

 次の町まではいつも徒歩で2日かけて行くと町長が言っていたので、馬車なら1日で着くだろう。ただ夜遅くに着いても泊まれないかもしれないので早朝から出ると昨日のうちに町長に話を通しておいた。


 そうしたら早朝にも関わらず採れたての卵と焼きたてのパンという贅沢な朝食を頂けた。ただ、代わりにあるお願いをされた。そのお願いは特に負担がかかるものではなかったので承諾した。


「それじゃあ、これから出発するけど持っていくものはそれだけで良いの?」


「はい、向こうで用意してくださるそうなので妹たちに残していきます。」


 そう言ってカリーナという少女は小さなリュック1つで馬車へと乗り込んでいく。


「逆に貴方はそんなに持っていくの?というか持っていけるの?」


「馬車に積んで貰えるとの事で持っていけるだけ持っていこうと思って。リゲルもハインケルさんと違って稼ぎが少ないから私が支えてあげないとダメなんですよ。でも、まだまだ|若い<・・>からこれから私を養えるくらい稼いでみせるって言ってくれたんですよ。」


 そう言ってサイロという少女は持つのもやっとな大荷物を両親に積ませて手ぶらで馬車へと入っていく。


 彼女たちは隣町に嫁入りするそうだ。本来なら数日かけて歩いて行く予定だったが馬車が空いているなら乗せてやってくれないかと町長さんにお願いされて承諾した。

 ただ、このサイロという少女がカリーナという少女の事を嫌っているらしく先程から彼女たちの事情を皮肉を込めて説明してくれている。

 要するに、カリーナは隣町の小金持ちのおじさんに嫁入りし、サイロは隣町の幼馴染に嫁入りするそうだ。そしてカリーナはおじさんから実家へ少額だがお金を入れてもらえるようで、サイロはそれだけあれば街で数日は遊べるのにとカリーナをバカにしていた。


 家族の為に結婚するか、自分の恋の為に結婚するか、難しい問題だ。誰の幸せのために結婚してもそれはきっと間違いじゃない。だが、いやだからこそ相手の結婚を馬鹿にするのは違うだろう。


【この女だけ降ろしていかないか?】


(私も降ろしたいけど、町長さんに二人とも連れてくって言っちゃったからダメ。)


 俺の要望をアイシアは小声で否定した。アイシアは恋愛関係の闇が苦手だから同意してくれると思ったが、自分の気持ちより依頼を優先するようだ。冒険者の鑑だ。


【技能貯蓄】をセットして、馬車を走らせた。


「「わぁ!すごい!」」


 カリーナもサイロもこの馬無し馬車に驚いていた。というか馬がいないのに馬車と言って良いのだろうか。年相応の驚きを見せたサイロに、降ろそうと言っていたことが申し訳なくなった。

 別にサイロも嫌な人間かもしれないが悪い人間ではないのだろう。


 それから俺は馬車を走らせたり魔物を退けるのに集中した。アイシアは彼女たちから興味津々に話を求められていた。カリーナからは魔法についての話を、サイロからは男性冒険者でかっこいい人が居なかったのかについてきかれていた。

 時折アイシアがこちらに助けを求めて視線を送ってくるのでわざと馬車を揺らして話を逸らす手伝いをした。


 夕方頃に馬車は隣町に到着した。もう少し早く着くと思っていたが予定していた人数より増えて速度が落ちていたのだろう。

 木の柵で囲まれていない入り口には門番のような人は居なかったのでカリーナの案内で隣町の町長宅まで連れていって貰った。


 町長はそれはもう喜んだ。というのもカリーナの夫になるハインケルというのは町長の息子のようだ。そりゃ確かに嬉しいだろう。

 ハインケルは成金の太ったおっさんかと思っていたがガタイの良い小綺麗な男性だった。見た目も良くて収入も良くて地位もあるとは、確かにサイロが嫉妬するのも分かる気がする。

 そんなサイロの夫のリゲルは町長が呼ぶのを忘れていた為に1時間後に町長宅に到着した。

 確かに整った顔をしていたが、一言で言えばチャラそうな男だった。金髪でヘラりと笑った顔、すらりと伸びた手足で身体からは香水の匂いがする。香水の匂いのする町人なんているんだな。

 ただどこかの伯爵冒険者を知っているのでリゲルのチャラさはどこか田舎臭く見えて残念だった。

 サイロは嬉しそうにリゲルの胸に飛び込んでいたのできっと彼女は幸せなのだろう。彼女が幸せならそれで良いか。


 2つ目の町での夜も終わりを迎えていた。俺たちのせいか、ただ町を訪れるだけでイベントが起こっている。3つ目の町でも何かあるのだろうか。


 俺は【ステータス】を確認した。


ステータス

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名前:ボンちゃん

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種族:ミスリル杖、高位魔族【異邦人】

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性別:男

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年齢:16

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状態:強欲の眷属、筋肉の限界を超えし者、

精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属

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体力:0/0

魔力:3020/3020

筋力:1050

知力:10

視力:10

聴力:10

運気:10

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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】

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技能:【不死】、【魔力供給】、

【魔力自然回復<極>】、【念力】、

【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、

【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、

【硬化】、【念話】、

【筋力三倍】、【限界突破】、

【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、

【疲労無効】、【形態変化】、

【魔力二倍】、【技能貯蔵】

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名前:アイシア・ボーンヘッジ

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種族:人族

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性別:女

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年齢:17

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状態:健康、精霊との友好

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体力:10/10

魔力:171+3020/171

筋力:6

知力:50

視力:10

聴力:50

運気:50

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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】

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技能:【火<大>】、【水<特>】、

【風<中>】、【土<小>】、

【精霊視】、【魔力消費減<特>】、

【精霊同調】

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お読み頂きありがとうございました。

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