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新宿と恋愛

作者: るき

どうでもいい人100人よりも、大切な人1人といたい。

今までもずっとそう思ってたはずだった。


歌舞伎町はみんな薄っぺらい言葉を言いあってすぐ抱いて抱かれてって感じだった。

別にそれが悪いとは思わない。


他に居場所なんかなかった。

誰からも必要とされなかった。

だからこそその1晩という短い時間を大切に思ってた。

その時間だけは私は1人じゃなかった。


歌舞伎町はぬるま湯のような場所だった。

歌舞伎町は私みたいな人もホームレスも金持ちもみんな受け入れてくれる。

なかなかそんなところはない。

でもぬるま湯にずっと浸かってたらいつかはのぼせて死ぬ。

歌舞伎町にいればいるほど、何も感じなくなった。

傷付けられることに慣れた。

裏切られることに慣れた。

好きも嫌いも感じなくなった。


ぬるま湯にずっと浸かってるくらいなら、熱湯に飛び込んですべて終わらせてやろうって気持ちにもなった。

でも結局私は何も終わらせることはできなかった。


毎日歌舞伎町に入り浸って、インスタントみたいな恋愛をして、呑んで、寝て。

そんな日々の中で、私のことを真剣に見てくれる人とたまたま出会った。

だけど私は持ち上げられてから捨てられるのが怖くて、その人の気持ちから逃げた。



あの人は優しくしてくれるから好き、あの人は面白いから好き、あの人はかっこいいから好き。

…本当の好きってなんだろう。

いつの間にか分からなくなってた。


今もまだ分からない。

どうしていいか分からない。

居場所が欲しい、ただそれだけ。

もう何もかも終わらせてしまいたい。



大人になれば何か変わるかなぁ。

大人になれば何か分かるかなぁ。

大人になれば何か見つかるのかなぁ。

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