名前と笑顔
「グギャアアアアアアァァァ!!」
右腕を切り落とされたオーガは大きな悲鳴をあげるが、オーガは左腕を振り上げ、反撃に出る。しかし、颯真はオーガの攻撃を完全に見切り、最小限の動きで放たれた拳を華麗にかわす。
颯真は【虐刃】をオーガの首もとに狙いをさだめ、逆袈裟斬りを放った。
黒い一線がオーガの首に走り、首はするりと身体から離れ、切られた場所からは新たな血を噴き出し、地面に赤い水溜まりを大きく作っていく。
一瞬で仲間を殺られ、後ろにいたオーガ二体に同様が生まれ、隙がうまれた。そんな隙を颯真は逃がすはずがなく、地面を踏み込み、すかさず首を切り裂いた。
颯真は【虐刃】を戻し、彼女を見てみると先程の恐怖に染まった表情ではなく、なぜか顔を赤く染め惚けた表情で俺を見つめてくる。
「大丈夫か?」
と声を掛けると
「は、はい!ぁ、ありがとう、こざいます…」
真っ赤に染まった顔でお礼を言われ、不覚にも可愛いと思ってしまった…
「ま、まあ、無事だったらよかったよ…
けどこんなところで何してたの?」
「え、えっと、私は王都に行く予定だったんだけど途中オーガに襲われて……」
「なるほど、そうゆうことか…」
(しかし、あの町、王都だったんだ…どおりででかいと思ったよ……)」
「…あなたも王都へ行くの?」
「ああ、俺のことは颯真って気軽に呼んでくれ、俺も王都にいく予定だ」
「私はフィリア。よろしくね!」
「よろしく、フィリア」
「うん♪」
俺が彼女の名前を呼ぶと、とても嬉しそうに笑顔で返事をしてくれた瞬間、そよ風が吹き、フィリアの綺麗な金髪がふわりと風で舞った。俺はそんな彼女の笑顔にただ純粋に見惚れてしまった……
そう、これが俺とフィリアの出会いだった
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今回の話は短くなってしまいました……すみません
まだまだへたくそですが頑張って書いていこうと思います!!見てくださる読者様。本当にありがとうございます(*´∀`)