異世界へ
目を覚ますと、当たり一面、木で埋め尽くされており、仰向けで寝ていたためか土の匂いがほのかに香り、自分は森にいるんだろうと判断した。
「異世界についたのか?」
そう言いながら、身体をおこし、深呼吸をする。
肺に新しい酸素が入り、気分を落ち着かせてくれた
「綺麗な空気だな」
草木が風によって揺れ、擦れる音や小鳥の鳴き声が聞こえてくる。身体を伸ばし、筋肉をほぐす。身体は見た感じ、何にも変化はない。服装は夏用の学生制服から黒を基準とした和服になっていた。
「なんか、身体がすげー軽いな……」
おそらくゼノアが言っていた魔力の影響だろう
特に身体については問題ないだろうし、まあ、大丈夫だろう。
「とりあえず、食料と寝床の確保だな……」
この世界には当然、街や村などあるが、行くことを切り捨てた。街や村の方が安全だと思うのだが、この世界には人を襲う魔物がいる。
知らない土地で下手に歩き回ると何があるかわからないような世界だ。
なので颯真は自分の命は、自分で守れるまで森からでないように決めたのだ。
幸い、俺には『覇』と『崩』の力がある。
けれど俺の力はゼノアにもわからないものだ、もし危険な力だった場合、他人にどんな影響があるか分からない。
でも俺の力をうまくコントロールできれば武器にはなると思う。
なので、俺は魔法が使えるように努力をする決意をしたのだった