プロローグ02
「最後に質問はありますか?」
「魔法のことなんだが……俺って魔法使えるのか?」
「はい、使えることに関しては大丈夫ですよ」
「どんな魔法が使えるんだ?」
「颯真さんには『覇』と『崩』の属性を持っています」
「…え?ちょっと待て、魔法の属性って8つしかないんだろ?」
「普通はそうなのです、ですが、これはかなり異常です。正直私にもわからない属性です…」
ゼノアにもわからない力か……
もし危ないやつだったらヤバイけど、魔法が使えるんだったら贅沢いったらダメだよな…
「まぁ、なんとかなるだろ」
「あまり、無理しないでくださいね…」
「ああ、約束するよ」
「他には魔力の扱い方がありますが……聞きますか?」
「ああ、頼む」
「わかりました。まず、魔力は血液と例え、血管に流れていると想像してください」
ゼノアから言われた通りに血管に流れる魔力を想像した
「想像したら魔力を手のひらへ流してください」
心臓から腕へ腕から手のひらへ魔力を送る……
ゼノアの言うとおりに魔力を手のひらへ送ると右手から黒いオーラが溢れだした。
「うお!?ビックリした。……こ、これが魔力なのか?」
「はい、そうです。魔力の色は属性によって異なります、火は赤色、水は水色、風は緑色、土は茶色、氷は青色、雷は灰色、光は黄色、闇は紫となっています」
「俺……黒なんだけど……」
「おそらく、『覇』の魔力、だと思います」
「まあ、魔力の扱い方もわかったし、俺の力に関しては俺で何とかしてみるよ」
「はい、頑張って下さい」
「ああ」
少しゼノアと談笑していたら、ゼノアの手のひらから小さな光が現れ、光は白い砂時計に変化した。よく見てみると砂時計の上の砂がもうなくなり初めていた。
「…それでは転移したいと思います」
「そうか、異世界に行くんだよな……」
「どうかしましたか?」
「改めて思うと信じられないことだよな……」
「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ」
ゼノアはそう言いながら優しく微笑んでくれた
「ああ、ありがとう、お陰で少し気が楽になった」
「いえいえ」
ゼノアが手を俺にかざすと俺の身体が光に包まれ、身体が薄くなっていく
「…それじゃあ、またな、ゼノア」
ゼノアに別れの挨拶を告げた最後
「はい、またいつかお会いしましょう」
ゼノアの声を最後に俺は意識を失った………