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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

4時44分

作者: ピコ

4:44


チャカチャンチャカチャカチャチャンチャン

チャカチャンチャカチャカチャチャンチャン


んー・・・まただ。

毎週金曜の4時44分に必ず掛かってくる電話。

公衆電話から。寝起きの目を擦りながら通話ボタンを押しモシモシ?って言うと切れる。そしてこちらから掛け直す事はできない。そんな事が1カ月程前から続いていた。翌日が土曜日だからイイ物の・・・いや、よくは無いけど、とにかく最近の悩みの種はこの意味不明な着信だ。毎週欠かさずこの時間に掛かってくるからなんだかドンドン怖くなってきた


その更に1カ月後事件は起きた。丁度週末って事で友人と飲んでいた僕は友人にこの件を相談してみた。ならその時間まで付き合うよって事になったので自宅で友人と待機していたのである。

4時44分やはり着信はきた。すぐさま電話に出る僕。恐る恐る誰?と聞いてみる


「ズッと見てる。ズッと見てる。ズッと見てる。ダレと居るの?ダレト居るの?ダレトいルノー??ダレトーーーー」


思わず電話を放り投げてしまった。無機質な女の声・・・コイツ、ヤバイッッ!即座にそう判断した。


友人が電話を拾いあげてモシモシと言うと気が狂ったようにオマエハダレダ!オマエハダレダ!コロスコロス!と口にしていたらしい。とにかく警察に行けと言われたので翌日警察に行くことにしたのだが、友人はその帰り道に通り魔に襲われた。全身をバットの様な物で殴られ骨折23箇所の重体だ。髪のボサボサで目が血走った女にいきなり殴られたと言っていた。完全に人を殺す覚悟を決めたイカれた目だったと病室でガタガタ震えていた。


僕は警察の勧めもあり携帯電話を買い換えて即座に引っ越した。着信音も好きなミュージシャンの物に変えたので二度とあの着信音を聞く事もないだろう。



半年後、友人の退院祝いに飯を奢るために居酒屋で待ち合わせ、お互い事件の事も忘れ久々に心から楽しんでた。その後店の事情で2人組との相席を頼まれた僕達は気乗りしないまでも了承、そしたら中々の美人サン達って事もあり意気投合した僕達はそのまま流れで二次会、三次会、気付いたら友人と女性が消えていたので上手くやりやがったなと思った僕は残された女性を家へ送ってやる事にした。


人通りの少ない河川敷、彼女はありがとうございますありがとうございますと繰り返し大げさだなと思ったが悪い気はしなかった

良ければ後日お礼がしたいので携帯の番号教えてくれませんか?と言われた。もちろんと答えると彼女が番号を言うのでかけて下さいと言うので僕はかけてやると彼女の携帯が鳴り出した


チャカチャンチャカチャカチャチャンチャン

チャカチャンチャカチャカチャチャンチャン

チャカチャンチャカチャカチャチャンチャン

チャカチャンチャカチャカチャチャンチャン


アレ?何デ?コノ着信音ハ?エッ??

何で?何で?何で?何で?何で?

????????????????????


頭が混乱している所に携帯に表示された時計がふと目に入った。時刻は4時44分を表示していた。


そして顔を上げると彼女の顔が僕の目に映った。

その口がニタリと笑いながら開くと一言


「やっとみーつーけーた」


そこで僕の意識は閉ざされた


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