とりあえず生きていきましょう。
それからの僕達の生活は山籠りが中心になった。
川で魚を捕まえ、山菜などを取り、悠々自適な自給自足生活。
街暮らしに慣れている僕は始めこそ不便さを感じていたが、慣れればそれほどでもない。
街に降りるということもなくなったため、街の様子がどんなものかというのも分からない。
が、降りなければ僕達は死ぬことはない。
「和樹、今日の食糧確保に行こう」
「……うん、分かった」
今日も今日とて皆のぶんの食糧を取りに行く。
今日はどこへ行くんだろう。
純平は、僕に日々新しく新鮮なものを見せてくれる。
それも街にいてはできなかったことだ。
「和樹君、私たちも行こうか?」
「あぁ、いや、大丈夫だよ。ありがとう」
橘さんもこうして自然に話しかけてくれるようになった。
男気のあると言ったら、少し失礼になるかもしれないけど、僕なんかよりもずっと勇気がある人だ。
運動神経だって僕よりも全然あるし、純平と皆をまとめてくれるリーダーシップもある。
北村さんも気が弱く、あまり話しかけてくれないけれど、はじめの頃よりは穏やかなムードが流れているように思う。
「早く、和樹!」
「分かってるよ!!」
ったく……。
歩くの早いんだよ……、アイツ。
僕たちはきっと、こうしてこれからも生きて行くのだろう。
いや、生きていこうとする意思こそが一番重要なのであって、それに付随するように行動が伴うのかもしれない。
生きていく。
僕たちは、この世界で。
一年以上長引かせてすいませんm(__)m
拙い駄文でしたが、読んでいただきありがとうございました!
新作も用意しているので、よろしければそちらの方もチェックしていただければ幸いです!
本当にありがとうございました!




