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妹が錯乱してちょっと困るから暴露する事にした



悲鳴が聞こえて駆けつけると、駄女神が幼女たちを剥いていたので叩き折った。が、すぐに再生した。再生速度が上がっているだと…


ついでに、「裸見られた、もうお嫁に行けない」と7人に縋りつかれて嫁にしなければいけない展開…と思ったが、魔族だからそれは意味無いのではないかとサレナに聞いたらあいつまで脱ごうとしたので仲良く【怠惰】でお眠りいただいた。



「…まあ、話は理解した。納得は出来ないが」



奏多曰く、全ては俺のためだとか…何処がだよと。少なくとも、あの7人の前世がどうであれ今は女の子なのは明白なわけだし。【時戻ときもどし】をしなかったのはまだ認めるが。



「でも、私にかなちゃん、ネコちゃんにいいんちょに姐御にしのぶちゃん。輪島さんと中野さんにあの7人の内の6人が女の子なんだよ。更に近江くんに北里くんに沖田くんと男の子を加えて…ついでに志村くんも加えて19人も居るんだよ。このままだと…ううん。この際だから全員探してクラスを復活だって…」



なんか、駄女神がダメな発想をし出した。それでハーレムが瓦解してくれるなら構わないんだが確実に増える気がする。まだ行ってない大森林方面に居るとかで。


仕方ない。こうなったら…



「まずは残りの女の子を探すべきだよね。フレアちゃん…沖田くんと一緒に行った十柴としばさんを」


「あ、うん…」


「アース、呼んでるぞ」



微妙な顔をするフレアをよそに、呼ばれた十柴真緒としばまおの転生体の精霊王の転生体のマナの女神だったアースに声をかける。女の子だけでも揃っていると知れば諦めもつくだろ。



「さ、サブマスター…話さないって言ったのに…」









一昨日の夜の事だ。焼き鳥パーティーが中止となり「兄貴、兄貴」と擦り寄ってくるフレアがウザくなったから眠らせた後、アースが懺悔しに来た…俺は神父じゃないんだが、フレアが慕っているから聞いてくれという事になったわけだ。


で、アースが十柴真緒であった事。転生して沖田の前世を救おうとしたが間に合わず逆恨みされて殺された事。生半可に精霊王だったからマナの女神に無理やりされた事。それで自棄になって魔物を世界に放った事。沖田を救おうと自分が溶岩に飲まれた瞬間に介入して助け出したがまた殺された事…それらを独白した。


まあ、間に合わなかった事は仕方ないと思う。魔物を世界に放った理由も好きな人を救えないまま死んで創造神に犯された末の事なら心情は理解出来る。自分が溶岩に飲まれて死ななければマナの女神として存在出来ず沖田は助からないのが前提になるから仕方ないと割り切るのも納得するとしよう…4度の死を彼女は体験している。それでもフレアを大切に思っているのだからそれは凄いと言わざるをえない。


だからといって、フレアとするなら自分もというのはどうだろう…それはさて置き。アースはフレアにはその事を伝えないでと言った。そういうわけにはいかないと思っていたが…







「ど、どうして話してくれなかったんだよっ!?」



フレアがアースを抱き締めて泣いていた。まあ、フレアの心情も考えればそうなるよな…暴走して逆恨みして殺してしまったという事もあるし。とりあえず、創造神は殴り飛ばしてやる。殺すと役割押し付けられそうだから…いや、アースも悪かったとは理解している。とはいえ、もう怒る気にもなれないし…



「お兄、今言う事だったかな?」


「少なくとも、灯里の友達は揃ったという事で諦めてくれたらと思ってな」


「お兄ちゃん…一度会ったら友達で毎日会ったら兄弟なんだからその理屈は通用しないよっ!」



なんか、意味の分からない理屈でますます火が点いた気が…いやいや、そんなので増やされても堪らないし気にするな。思い過ごしだ。


まあ、これでフレアとアースは更に仲良くなってその結果…



「全部許すから、だからこれからは兄貴のために生きよう。兄貴の剣として、兄貴が望む事をしよう」


「はいっ…」



あわよくば、2人がハーレムから離脱して幸せに過ごすかなと思ったがそんな幻想はあり得なかった。



「お兄ちゃんの一番剣は私なんだからねっ!」


「元祖はわらわであるぞっ!」



なんか、こっちも変に煽られたのが…ウィンディアとアクアもこっち見んな。


この日、力で支配…というか忠誠を誓っていた1本の剣が死に、俺の暴露という配慮・・によって長年の想い人と完全に和解したのをきっかけに、その想い人の好きな人に好意を持った少女が生まれた…なんて陳腐な展開でよき理解者が1人減った。それで創造神半殺し確定だ。


まあ、俺が選択肢を誤っただけなんだろうが…でも、アースも笑っているならそれで良いかと思う事にしておこう。その代わり、どんどん俺が笑えない状況になっているんだが…笑い薬とかないかな、この世界。

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