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フジシマの怨霊

「フジシマ王にお兄ちゃんはなるっ!」


「ないわー」



ミケの先祖参りを兼ねて、今日はここに小屋を作ろうとしたのだが、リーゼアリアのリクエストを聞いて和式のお城にしてみたらこのセリフだよ。残念にもほどがある。


それはそうと、リーゼアリアは他の3人と一緒にスキルの練習…あ、封印してるんだった。あまり無理はさせたくないが、無理しない範囲で制限かけて召喚を出来るように出来ないものかとも思う。



「やっぱり、強くないたいか?」


「なりたいのはフジシマ王妃だよ、お兄ちゃん」



ダメだこいつ、どうにかしないと。どうにもならんけど…現実逃避してないできちんと説明してやるか。


イリーナの【大賢者】スキル同様に、3人にもスキル進化が可能ではないかという推理だ。宇津木さんの【鑑定士】スキルはメアとしての前世を思い出して【大賢者】スキルになったのだから、同様に進化するのではないかとそれぞれに行って回ったのだ。決して、アリエルアに「昔戦場だったからお前の力で浄化してこい」って言い訳に思いついたわけではない。



「つまり、使えない子返上もあるんだね。キツネちゃんたち擬人化でハーレム増加もあるんだね…」



何か変な納得された。ハーレム増加はありませんから、絶対に。で、リーゼアリアのスキルを一部解放して召喚の練習をする事にした。


俺を召喚された時は向こうの世界に飽和するほどマナがあったから倒れるまでいかなかったわけで、逆に奏多を召喚しようとした時はリーゼアリアの周りに居た3人の魔力を使っても倒れた。まあ、奏多は神だからそんな格上を召喚するなら倒れただけで済んで良かったのだと思う。



「まあ、異世界召喚なんてしなければ召喚なんて簡単なんだ。ミケだってしてるだろ」


「あ、確かに…」



笛を使って毎回魔物を呼んでいるわけだ。あの音程外れの笛の音でよく来るなとは思うけど。まあ、召喚は対象となるものを【転移】させれば良いだけなのだ。そう考えると大した事ないな…とはいえ、直接的な【転移】ではなく相手をイメージして呼び寄せるわけなので異世界召喚なんかだと漠然としたものになる。



「つまり、お兄ちゃんを召喚出来た私には才能が…」



いや、求人の紙のお陰ですから…と水を差すのは簡単だがやる気を削ぐのは可哀想だから言わないでおこう。



「とりあえず、何かをイメージして召喚してみろ。石でも何でも」


「うん、やってみるね……よし、これに決めた」



張り切ったリーゼアリアが自らの頭の上に召喚したのは古ぼけた王冠だった。







「派生スキルみたいですね。後、憑かれてます」



兄様に呼ばれて来てみると、リーゼアリアさんがやらかしていた。



「ふははは、我が名は猫耳王。名前はクロだにゃん…頭が高い、控えおろうにゃん」



リーゼアリアさんを見てみると新しく【降霊術師】のスキルを獲得している上に200年前の猫耳族の王様に憑かれていた。猫耳族に好かれてるね、藤島さんは…



「あー…一応乗っ取られたのは一時的みたいですね。除霊出来ますけどどうしますか?」



アリエルアさんの言う通り名前は変わってないから憑依されているだけなんだろうと思うし害は…



「だから我はそこを伝家の宝刀ネコパンチで華麗に打ち返して辛勝したにゃん。あれは凄まじい戦いだったにゃん」


「さすがご先祖様にゃん」



約1名、ご先祖様の武勇伝に感銘を受けてるのが居る程度。兄様も呆れてるし、助けようと思えばすぐ出来るから大丈夫だと思う。



「どうしてこうなった…」


「でも、リーゼアリアさんも新しいスキルを獲得出来た訳ですから…」


「役に立つと思うか、あれ?」



高笑いするリーゼアリアさんを指差す兄様…正直リーゼアリアさんが役に立つと思えないなんて言ったら怒られるだろうか?


わたしは兄様の視線から逃れるよう遠くを見るしか出来なかった。







リーゼアリアは凄いにゃん。ご先祖様を呼び出したにゃん。クロって王様はバカ王様って聞いてたけどそんな事無かったにゃん。



「だが、我にも遂に最期がやってきた。4人のあどけなさの残る子どもにやられてしまったにゃん。ちょうど娘や子孫、今のお主くらいの年だにゃん。その中には遥かに強く儚げな少女が居た…」


「惚れたにゃん?」


「バカな事を言うにゃん。ちょっと耳触って欲しいと思っただけにゃん」



あ、やっぱりバカ王様だったにゃん。いい年したおっさんが若い娘に耳触って欲しいとかヘンタイにゃん。ドン引きにゃん。






ミケに懇願されたのでクロとかいうヘンタイ王を成仏させた。物理的に…リーゼアリアがタンコブ作って泣いてるが自業自得だ。



「そこはアリエルアの力で成仏させるところだったにゃん…あ、待って待って」



まだ成仏してないのかと拳を振り上げるが、単に語尾が移っただけだった…紛らわしい。



「でも、これで努力して素養があればスキルを沢山獲得出来る可能性が出てきましたね」



イリーナがそう言うがメリット無くないか?


ミケも最初は喜んでいたがヘンタイと知るとゴミを見るような目でリーゼアリアを見ていたし…スキルって知らない奴が見たらただの奇行なわけだ。創作物だとスキルを沢山獲得して精査統合なんて展開だろうけど、残念スキル増やして云々なら【聖竜波動】と【魔王研鑽】教えた方がよっぽど強くなるんだけど…別に魔力さえあれば誰でも出来るし。


そう言ったらチート野郎扱いされたし、イリーナからはメアの時になんで教えなかったと言われた。いや、お前勉強嫌いだったから逃げてばかりだったろ…

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