表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の望むもの  作者: マチャピン改三
第3章「命がけの救出作戦(ゲーム)」
42/53

第32.5話「覚醒する契り」

 初撃はいとも簡単に回避されてしまった。

 こちらの<加速魔法マジカルブースト>を上回る速度で横方向にわずかにスライドされたのだ。

 かわされた反動でこちらがバランスを崩すと、後ろから鈍い痛みが走った。

「がはっ」

 肺から空気の塊がこぼれる。視界が揺らぎ、地面に激突する。

 手に力を入れ何とか起き上ろうとするが、実際には指先一本動かすのがやっとだった。

「お姉ちゃんっ!?」

 思わずといった感じで、成実がいつもの口調に戻ってあわてて駆け寄ってくる。

 しかし、その無防備な行動の結果としてその男の攻撃により、一発で壁際まで吹き飛ばされた。

 衝突の勢いが強かったのか、壁は陥没し、亀裂があちこちに走った。

 どさっと、成実が力なく落下し、砕けた壁の欠片がパラパラと降りかかるが、もうその男はそちらには目を向けず、風音さんのほうに向きなおった。

 なにか会話しているのだろう。しかし、朦朧とした意識の中では、それがなんなのかがはっきりとは理解できなかった。

 しばらくして、男が風音さんに肉迫する。

 かろうじて風音さんはそれを回避するが、その行動により、俺の視線からは消えてしまう。

 戦闘の行方がわからないまま、どれくらいの時間がたっただろうか。

 目の前を横切る、大きな影。それが風音さんだと理解するのに、あまり時間は要さなかった。

 防御系統の魔法を展開していたのか、壁に激突しても成実ほどの被害は受けずに、何とか立ち上がることに成功している。

 しかし、完全に受け切ることはできなかったのか、直後に体勢を崩し、片膝をついてしまう。

 そこを見逃すような敵ではなく、先ほどよりもゆっくりと、しかしそれは確実に、風音さんに近づいてゆく。

 先に風音さんから始末して行こうと考えたのだろう。そうでなくては、この地面に倒れている俺にとどめを刺さないわけがない。

 男の攻撃が風音さんに命中する。まだ防御魔法は壊れない。

 何かあるか。この状況を打開する方法は? 考えてみるが、何も浮かんでは来なかった。

 男は次々と見慈悲に攻撃を繰り出す。なんは作りだしただろうか、ついに攻撃が風音さんに届く。届いてしまった。

 あっけないほどにきれいな弧を描き、飛んでぃく。自身の得意な風系統の魔法で、地面との衝突の際の衝撃を也我下駄ようだが、そんなものは焼け石に水。特に効果は薄かった。

 なにか、俺に出来ることはないか?

 再度そう想ったとき、頭の中に、聞いたことのない、しかしどこか懐かしい、そんなフレーズがよぎった。

 特に何も考えずに、それにすがり、その言葉を口から紡ぎ出す。

「凍てつく世界を覆う、極寒の冷気よ。我が『統括者マスター』の名において命ず。我が手中に顕現せよ。その銘はグングニルっ!」


どうも、テスト前なのであまり執筆に時間を割けないマチャピンです。

今回は時間的な問題を、内容的な問題ンp弐店に終えて、.5にしようとなり、今に至りました。

さて、活動報告では以前にお知らせした通り、この「俺の望むもの」は今回の第3章「命がけの救出作戦ゲーム」をもちまして、一時休載とさせていただきます。

実際の時期はまだ未定ですが、最低3カ月は更新しません。

今回の大きな理由は、説く折番外編などでちまちまと張ってきた伏線の回収などのために、このシリーズに属する作品を新しく執筆するためです。

舞台的な問題のために、友紀や成実は出てきませんが、主要登場人物として、風音さんは登場します。というかさせます。

そちらも合わせて楽しんでいただけると幸いです。

最後に、恒例の変なので

  ----冥土の土産に、誤字らせてやろう…………

                誰か状況の説明をしてくれませんか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ