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俺の望むもの  作者: マチャピン改三
第3章「命がけの救出作戦(ゲーム)」
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第28話「追憶の館」

 ギギギギギギ

 嫌な音を響かせながら扉を開けると、埃っぽさとともに、古ぼけた家特有のあの何とも言えない香りが漂ってきた。

「おや、これはこれは。久しぶりのお客様ですね。ようこそおいでくださいました」

 女性の声がする。しかし、その声からは年齢がはっきりとわからない。少なくとも子供ではないと思うが、20代といわれればそう聞こえるし、100歳を超えているといわれれば納得してしまうようなそんな不思議な声だ。

 内装を見渡してみる。

 しかしそこには、暗く深い闇がただあるだけだった。装飾品はおろか、壁や柱なども無い空間だった。

「そんなに珍しいですか? まあ、別に気にしませんが。それより、いつまでそこに居るつもりですか?」

 刹那、目の前の一部に道が現れた。否、照らし出されたといった方がいいのかもしれない。

「え? 他のやつらは?」

 後ろからそんな声が聞こえた。

 振り向くとそこに居たのは阿倍、成実、風音さんの3人だけ。後の3人はどこにもいなかった。

「別にどうこうしたわけじゃ、ありません。ただ、他の人たちにはここに来る資格がなかっただけですよ」

 またしても、暗闇の向こうから声がする。

「とりあえず、行ってみた方だよさそうだな」

 阿倍のその言葉を受け、一行は、奥に進んだ。


「ようこそみなさん。まずはそちらの椅子におかけください」

 わずか十数秒で奥までたどり着くと、全身を覆う黒っぽいローブに身を包んだ女性であろう人物にそう言われた。

 促されるままに、俺たちはその女性の向かいに腰を下ろした。

「さてと、まず確認するけど、右から順に古泉成実、古泉友紀、阿倍圭一、如月風音で合っているね」

 座るなり、即座に女性から質問が飛んできた。

「ええ、あってます」

「わかったわ。では、これから本題に入りたいと思います」

「ちょっと待ってください」

「?」

 女性はさも何故会話が中断させられたかがわからないといったような顔をしている。まあ、ローブで隠れているので、あくまでも推測だが。

「他の3人はどうしましたか?」

「さっきも言った通り、ここにはいません。ここは選ばれた者だけが入ることの許された空間です」

「何を基準に選ばれているんだ?」

 阿倍が問う。

「それにはお答えすることはできません。ですが、いずれわかるときが来ると思います」

「具体的には?」

「そうですね。どちらの時間を基準にしてお考えで?」

「どういうことだ?」

「さあ? 私はこちらとあちら。別々の時が流れる二つの世界のどちらかを基準にしているのかと聞いているのですが?」

 え? この人は世界が二つあることを知っている?

「こっちじゃない方だな」

 阿倍もこの人の言っている意味が理解できたのか、普通に受け答えをしている。

「だったらそうですね。今向こうが5月でしたっけ。だったら半年後といったところですかね」

「長いな」

「信用しなくても結構です。私は私の仕事を行うだけですから」

 そう言ってその女性は、袖口から4つ、何かをとりだした。

 それらが、テーブルに並べられる。

「これらは今から200年余り昔にとある人物らから預かったものです」

 そういうと女性は並べられたものの中から一つを取り出し、それを成実に差し出した。

「これは?」

 成実が不思議そうな顔をしている。

「こちらは封装の一種でございます。ただしこれ自体には精霊は封印されておりません。こちらは、封装に新たなる力を授けるための物。そう考えてもらって結構です」

 成実がそれを受け取ると、それは淡い青色にほのかに光った。

「きれい……」

 成実が思わずそうつぶやいた。

「それを封装に軽く触れさせてください」

 言われるがまま成実は自らの首から封装をはずし、軽くそれに触れさせた。すると、光は消え、成実の手からはその物体は消えてなくなっていた。

「それで、強化は完了です。さて、お次はあなたです」

 今度は阿倍に向かって差し出される。

「なんだ、これは?」

 阿倍が手にしているのは、どこかで見たことのある服だった。主に、ゲームの世界で。

「それは勇者の装備らしいですよ。確か……」

「いや、いい。だいたいは分かったから」

 女性の声を遮った阿倍には、疲労をあきれの色が見てとれた。

「そうですか。まあいいです。次に、貴女」

 次は、風音さんの番だった。

「へえ、さすがあの人たちっていったところだね」

 風音さんは妙に納得したようだった。

「説明はいりますか?」

「いえ、必要ないです」

「わかりました。では最後に……」

 そう言って俺に差し出されたのは、同じく青白く光る物体だった。

 ただ成実のと比べ、違うことといえば、こちらが球体なのに対してあちらがチップのような形をしていたことぐらいだ。

「さあ、お受け取りください」

 それにふれた瞬間、目の前が青白い光に包まれた。

 この時俺が思ったことは、前にもこんなことあったなーという、そんなことだった。


どうもマチャピンです。

今回言いたいことはただ一つ、プロローグ2よりも後に書いたプロローグで書いたアレをようやく書けました。はて、当時の俺は何を考えてあんなのを書いたのか、今では定かではありませんが……


べ、別にあんたのために誤字ったんじゃ、ないんだからねっ!

           ……いってみて、意味不明だと感じました……

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