第22話:社長はやっぱりセレブだと痛感する
このお話は主人公目線で語り口のように綴っております。
私が秘書課に戻り、片付けを済ませて再度社長室まで戻ると社長も仕事を終えて、帰り支度をしていた。
「お、戻って来たか。」
「はい。」
「では行こうか。」
そう言って社長は役員専用のエレベーターを使って役員専用の駐車場へと向かった。
〝ん?〟
社長には専属運転手がいるはずなのに……………これはもしや社長自ら運転とか?
私がそう思っているうちに、役員専用駐車場に着き
「さあ、乗って。」
そう言って助手席のドアを開けた。
私がここに座っても大丈夫なのかしら……………。と思いつつも社長自らドアを開けてくれたので
「失礼します。」
と言って乗り込んだ。すると社長は笑った。私が不思議そうな顔をして社長を見ると
「いや、車に乗り込む時に〝失礼します〟と言って乗る人を初めて見たよ。」
そう言って笑っていた。
……………と、いうことは何人かここに乗せたことがあるんだ……………。私は胸の奥がチクンと痛むのを感じた。でも社長が誰をどこに乗せようと私には関係ないのだし……………。そう自分に言い聞かせていた。
社長が運転席に乗り込み、
「ベルトはした?」
「はい。」
「じゃあ、行くぞ。」
そう言って車を出した。
社長と二人っきりだ……………。本当の意味で二人っきりだから今まで以上に緊張していた。
車の中ではクラッシックが流れていた。社長らしいなって思いながら聞いていた。どこか聞き馴染みのある曲が多かった。
「あれ……………。社長?もしかしてわざわざ選曲して……………?」
そう私が社長に聞くと社長は耳を赤くしていた。
「ん…、気付いたのか……………。ハハッ、流石俺が選んだ秘書だ。」
────ん?こんな事に選んだとか関係ないのにって思っていたら
「着いたぞ。」
そう言われて車を降りた。
そこは誰もが知る有名フレンチ店だ。外観からして高級そうでお洒落な雰囲気が漂っていた。
「社長?ここって予約が取り辛いと有名な…!」
「ああ、俺の友人が経営してるんだ。いつでも問題ないさ、まあ、さっき確認だけはしといたがな。」
「友人……………。」
社長クラスだと付き合う友人も同じレベルの人になるのね……………。私は感動していると
「お前はホント、見てるだけで飽きないな。」
そう言って笑った。
「庶民代表ですから……………。」
「ん?じゃあ、次はその庶民のおすすめの店を紹介してもらおうかな。」
そう言って何故かドヤ顔をする社長。どんな表情をしていても美形なので似合ってますが……………、社長?それって次もあるって事だと勘違いしちゃいますよ?私はそう心の中で思いながら社長を見つめていた。
そのあと社長は店に入り、「予約をしていた駿河だが……………。」と名乗ると、店員が素早く席を案内してくれた。ついていくとなんと!個室になっていた。
〝個室が取れるだなんて、どんだけ?〟
────そう。この店は個室だと料金が割り増しとなるのだ。超セレブご用達の高級フレンチ店だった。
ご覧下さりありがとうございます。社長が一体何を考えているのか、さっぱりわからない奈々でした。




