俺は土下座とビンタで、いつも女にフラれる事を望んでいる!
”俺は土下座とビンタで、いつも女にフラれる事を望んでいる!“
・・・これは元々の俺の性格なのだろう。
それか? ”俺の育った家庭環境が原因なのかもしれない!“
俺は昔から、”女癖が悪いのだ!“
俺が幼い時に、父親は母親と離婚した。
離婚した理由は? ”母親の浮気だった“
俺の父親は凄く真面目な男で、母親と離婚するまでは仕事一筋でやって
きたコツコツ真面目で頑固な父親だった。
それに比べて? 母親は男にだらしなく、父親が家に居ない事をイイ事に、
俺が学校に行っている間に、よく男を家に連れ込んでいた。
俺が学校から家に帰ってくる時と、母親の浮気相手が家から出て来る時が
よく重なる事が多々った。
しかも? いつも全く知らない男だったのをよく憶えている。
母親は息子の俺から見ても、”凄くキレイな女性だった。“
俺はそれが自慢だったのだが、母親は違ったのだろう。
男にモテてて男にだらしないから、家に男を連れ込むみたいな流れが
いつの間にか出来てしまっていたのだろう。
そんな時、父親が突然家に帰って来た事があった。
何か忘れ物をして家に取りに帰った時らしい、母親と浮気相手が寝室で、
それを見た父親が怒鳴りつけて、浮気相手が服も着ずに飛び出して行って
しまった。
俺はその時、そっとその様子を見ていた。
父親は一方的に母親を何時間も怒鳴りつけて、そのまま離婚になったのだ。
そして俺は父親に引き取られる。
それから俺は母親に一度も会っていない!
そういう事もあってか? 俺はどうも一人の女性を愛せない男に
なってしまった。
【バチン】
『もういい加減にしてよ! 何時になったら、その浮気癖治るの?
治らないなら、今すぐ別れるわ!』
『“済まない! 俺が全部悪いんだ! 許してくれ!”』
『また土下座? 土下座したら私が許すとでも想ってるの?』
『そんな風には思ってない! でも本当にごめん!』
『“もう別れるわ、今回は許さないって決めてたから!”』
『・・・そ、そうか、分かった。』
『じゃあね!』
『・・・あぁ、』
・・・俺はココまでの流れで、“やっとホッと心が落ち着くのだ!“
俺の女癖はもう治らないし、この状態で彼女に許してもらってもただ
俺がしんどいだけだからだ。
それなら、“土下座をして一発ぐらい彼女にビンタくらって終わる事が
出来れば、俺としても凄く気が楽なんだ。“
【それで、一件落着!】
俺は既に次のターゲットを狙っているしね。
女は星の数ほど居るし、女がこの世界で居なくなる事は絶対にないんだ!
俺に運命の女性なんていないし、適当に甘い言葉を囁いていやればいい
俺が本気で想って言った言葉は一度もないよ。
“恋はいつか冷めるモノなんだ!“
そんな風に想っていたのにな、そうじゃないんだとこの時思い知らされる!
『“いらっしゃいませー”』
『これください!』
『“プレゼントですか?”』
『まあ、そうですね。』
『“じゃあ、ラッピングしますか?”』
『そうしてください。』
『もうしばらくお待ちください。』
『はい!』
俺はラッピングしてくれる店員さんに恋をした。
俺は数回、このお店に通いこの店員さんを口説き落とす。
まあ、見事に彼女は俺に落ちたよ。
今は俺の彼女になったこの店員さんが、まさかの本命の彼女とはね!
・・・ウソみたい話だけど?
彼女と付き合い出してからは、俺は浮気をしなくなった。
それは、“俺が彼女に満足しているからだろう。“
浮気をする気が完全に失せてしまったんだ。
不思議なモノだけど? 彼女が俺の隣で笑っててくれるだけで俺が幸せ
だと想える!
“きっとこれが! 女性を愛する事なのだろうな。“
星の数ほど女性が居ても、本当に好きな女性は一人しかしないって
事も、恥ずかしい話だがこの歳になってやっと分かったよ。
これからは彼女を俺が幸せにすると決めたんだ、彼女一筋にね!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。