表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

時空 まほろの童話集

星の花畑

*空野奏多様の「ブルジョワ評価企画」参加作品です。

其所は、元々、がらんとしたただの土地でした。

種も()()()()()()、本当の岩だらけの土地でした。


わたしは、どうにかこの土地にお花畑を作りたかったのです。


まずは、岩だらけだったので、頑張って岩を1つひとつ手で退()けました。

手は豆だらけになりましたけど、どうにか普通の土地になりました。


次に土地を耕そうとしました。


しかし、困りました。

岩は手で退()かす事が出来ても、耕す道具が有りませんでした。

このままでは、ただの土地のままです。


そこでわたしは、隣の領地に助けを求めに行くことにしました。


隣の領地には、立派なお花畑が在りました。

元は、同じような、岩だらけの土地だと聞きました。


どうやって、こんな立派なお花畑を作れたのか、とても気になりました。

わたしも、こんな立派なお花畑を作ることを目指しているからです。


お花畑の花を一生懸命育てている人に出会うことができました。


「もし、お尋ねします」

「あら、初めまして。こんにちは。もしかしたら、隣の領地のお方?」


その人は星の花束を抱えてにこりと笑いました。


申し遅れましたが、ここでわたしの自己紹介を。

わたしは、星の花畑をというお花畑を作ろうとしている者です。

この世界では、星の花が咲くことで有名でした。

しかし、星の花を育てるのは、コツがいることで有名です。


「初めまして。あの、わたしも星の花畑を作ろうとしてます。どうか、道具をお貸しいただけないでしょうか?」

「そんなこと、遠慮なく使ってくださいな。素敵なお花畑を作りましょ。この()()()()()()()に星の花の恵みを」


そう、ここ"なろうワールド"は星の花と言う素敵な、それは素敵な花を育てるのが住人たちの目標でした。


星の花は、簡単には咲かないことは前述しましたが、とても丁寧に思いを込めて育てれば咲くのです。


星の花畑は、"ポイント"で評価されてもいました。


素敵な星の花畑には高ポイントの評価が成されるのです。


道具を早速借りたわたしは、土と言う"物語"の土台を作りました。

次に"ストーリー"という種を蒔きました。


わたしはそこで呪文を唱えます。


「この種は、素敵な恋物語の種。出会った恋人たちが引き裂かれながらも、運命にあらがうという恋物語……。育て、育て。恋物語の星の花」


ぽわん。


地面から、芽が出ました。


わたしは、其の芽の前跪いて祈ります。


「この物語の種が、星の花の恵みの雨を受けますように……」


すると、


「あら、素敵な花になりそうね」


先程の隣の領地の方が、心配だったのか見に来てくれたみたいです。

そして、その芽の前に手をかざしました。


パアア……!


芽から光がその人の手に吸収されていきました。


「嗚呼、恋人たちはまた出逢えるのかしら、そう、そうなの! こんな再会をするのね!」


その人は、わたしの蒔いた種からの物語を読んでくれたのでした。

そして涙を流しながら、手を下ろします。


「素敵な恋物語の花! ありがとう! この星の花にどうか私からの恵みを!」


天に向かって、そうその人が祈ると。


天から、光にシャワーが降ってきました。

雫が、星の形をした雫が、5つ。


ぽわわわ……!


「わあ……」


わたしは初めて見ました。

わたしが蒔いた種の物語を、読んでくれた人が、感想を述べてくれた人が星の雫のシャワーを降らせてくれたのを。


星の花はこうやって育っていくのです。


現にわたしの星の花は、見事に小さいながらも咲いたのです。


「ありがとう、ありがとうございます!」


わたしはその人の手を取って喜びを伝えます。





このなろうワールドには、まだ未知の種が、芽を出ることを夢見ながら眠っています。

そして、それを育てる人が、一生懸命育てる人がたくさん居るのでした。






何だか矛盾だらけですが、お読みくださり本当に本当にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

7vrxb1598ynq7twi5imn4me7kxdc_ufp_390_u0_

― 新着の感想 ―
[良い点] 優しいひとたちのつむぐ、優しく素敵な物語。 物語の種が愛を受けて育っていく様子に、私の胸もぽわんとなりました。 ほんわかすると同時に、「なろう」の歩き方も暗示されていて、ためになります。 …
[良い点] 岩をどけたり大地を耕したりと大変ですが、だからこそ星の花が咲いたときは嬉しいんですよね。素敵な話に癒されました。私も星の花畑を作れるようにがんばりたいですね。
[一言]  読ませていただきました。 成程、なろうワールドですね。 私もお花をいっぱい咲かせたい。 そして光のシャワーと星の雫がいっぱい欲しい(笑)。 うん、夢あるお話でした。  ありがとうござ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ