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くだらない私の日常 新人なろう作家の日常妄想系エッセイ

近所で冒険者パーティが戦闘を始めたようです

せっかくの土曜日の朝が……


リアルタイム投稿ですよ。


 こんにちは、聖属性エッセイストひだまりのねこですよ〜。


 

 今日、私はお昼過ぎまでたっぷり寝るつもりだった。


 このところ寝不足だったのと、今日は久しぶりに天気が良くなる予報だったので、英気を養おうと秘かに楽しみにしていたのだ。



『ズガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!』

『ガギギギギッギュリイイイッ!!』


 ……岩をも砕くような圧倒的な轟音。いや、おそらくは実際に砕いているのかもしれない。


 たまに聞こえる金属音は、おそらく剣戟の音であろう。


 ついてない。朝から冒険者パーティと魔物の戦闘が始まったに違いない。私の家の隣で。


 となれば、私に出来ることは、とっとと魔物を倒してもらい、一秒でも早く私に静寂と平安をもたらしてくれることを願うだけだ。ちなみにエアコンは壊れているので、窓を全開にせざるを得ない。


 被害を抑えるために、結界だけは展開しておく。やれやれ。



『おらああ!! そっちしっかりやれよ!!』


 パーティのリーダ-らしき男の叱責が飛ぶ。メンバーの誰かがミスをしたのだろうか? 魔物との戦闘において、どんなささいなミスでも命取りになる。リーダーが怒るのも無理はないだろう。


 だが、リーダーの怒声は一向に減ることはなく、むしろヒートアップしているようにも感じる。


(これは……C級以下の半人前パーティで間違いないか)


 くっ、この調子では、魔物を倒すまでに時間がかかりそうだ。そもそもリーダー、お前がいちばんうるさい。


 突然、戦闘音が止む。ふう……ようやく寝れる。



『ズガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!』

『ガギギギギッギュリイイイッ!!』

 

 再び戦闘が再開される。 


 馬鹿野郎!! 魔物が死んだふりをすることぐらい冒険者のイロハのイだろうが!! だから万年D級なんだよ!


 再び静寂が訪れる。まったく……今度からは油断するなよ?



『ズガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!』

『ガギギギギッギュリイイイッ!!』


 ……おいおい、もしかして、戦っている相手はヒュドラなのか? あの無限に再生するという危険な魔物だ。


 となれば、戦闘は長引くことになるだろう。そもそも勝てるかも怪しいところだ。仕方ない、魔物を応援した方が早そうだ。頑張れヒュドラ!! 冒険者どもを一掃するのだ。



『ズガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!』

『ガギギギギッギュリイイイッ!!』

『ズガガガガガ♪ ズガガガガガガガアン♪』

『ギュイイイイイイン♪ ギュラララララ♪』


 ふふふ、ようやく結界の効果があらわれ始めたようだ。


 不快でしかなかった工事……いや、戦闘音がまるでライブに来たかのような、ど迫力のサウンドへ変わる。


 ふふっ、生でライブを聴きながら眠りにつく……なんと贅沢な土曜日の朝。


 私はゆっくり目を閉じて微睡(まどろ)みの中へ……なんていうわけもなく。



 仕方なく瀕死のPCの電源を入れる。

 

 私がこのエッセイを書き終えた今もまだ、戦闘は続いている。

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i566029
(作/秋の桜子さま)
― 新着の感想 ―
[一言] あの鳴き声は確かにヒュドラに違いない笑 もうちょっとランクが上がると、召喚獣を使って戦いますから倍うるさいかも。 海の向こうじゃ、一撃で終わらせるSランク魔法使いが活躍してるそうで。
[良い点] 万年D級パーティーの戦闘では、長引いて大変ですね(;_;) >仕方ない、魔物を応援した方が早そうだ。 そもそもヒュドラをD級冒険者が相手したらイカンと思うの。受付嬢は間違った依頼を回し…
[良い点] 面白い! ははは、ひだまりのねこさまにとっては災難だったかもしれないが、そのおかげでこのエッセイが書けたと思えば100万円くらいのおつりが出るのでは? [気になる点] こわれ♪かけの♪ぴぃ…
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