第14話 自己紹介
反省会をやるのは悪くないと思ってるので、傍観していたら急に問いをふっかけられた。
「俺達にはなにが足りなかった? どこが悪かった?」
挑発してきた奴が聞いてきたが、挑発してきた割に強くなかったなーとか考えながら返事をする。
「まず、僕と君たちは差が大きすぎるんだ。どれだけ良い作戦を立てても、今の君たちは絶対に僕には勝てないよ」
この言葉に教師が反応する。
「そうだね。まずは1人あたり1分ぐらい耐えられるようにしようか。まぁ、この話は終わりにしよう。自己紹介でもしようか。まだ名前を知らない人もいるだろうからね」
「じゃあ、俺から。俺は神崎総司。能力は炎を操るだ」
力がかなり強そうだな。 挑発するぐらいには強い能力を持ってたのか。 黒髪に赤い目が特徴的だな。
「わ……私は新堂碧……です。の……能力は触れたものを武器に変える……です……」
かなり強い能力だな。さすがSクラス。
エメラルドグリーンの髪と目、そして春なのにマフラーをしている。
「僕はねー。白銀白夜だよー。能力はねー、軌道が見える能力だよー。よろしくねー」
「軌道が見えるってのは具体的にどんなものが見えるんだ?」
どんなものが見えるかによってこの能力の強さが決まるようなものだからそこは気になる。
「んーとね。弾道とかー投げたものの軌道とかー蹴ったりー殴ったりーするときどこを通るかとかー。そんなものが見えるよー」
茶髪にネコのような口が特徴的だ。
「俺は高坂圭。能力は血を操る」
白髪に褐色肌、黒い目が特徴的だ。
「私は、シャルロット・グリード。シャルでいいわ。能力は、触れたものの特性を変える。鉄を柔らかくしたり、石を脆くしたりできるわ」
金髪に青い目。貴族のような立ち振る舞いが特徴的だ。
「うちは、橘凛やで。能力は、治癒力が高まるや。腕が吹き飛ぶくらいならすぐ治んで。これからよろしゅう頼むわ」
濃いめの茶色の髪と目が特徴的だ。
「私は、一色希。能力は一つだけ相手の能力をコピーする。」
「俺は、一色海斗。 能力は相手の体の1部を操作する。見ての通りだと思うが、俺たちは双子だ。俺が弟でこっちが姉。よろしくな」
紫色の髪と目、顔立ちが似ている。
「私は涼宮響。能力は人や物の位置が分かる。戦闘向きの能力ではないけど、ある程度は戦えるわ。柊君にボコボコにされちゃったけど」
ピンク色の髪と目が特徴的だ。で、次は僕の番だ。
「僕は知っての通り柊御言。能力は闇を操る」
「最後に教師である俺が自己紹介しよう。俺は須藤拓真だ。能力は音を操る。これからよろしくな。さっき通った道で教室に帰っといてくれ。俺も後で行く」
教室に戻ると神崎が話しかけて来た。少し暗い顔をしている。
「さっきは挑発なんてしてすまなかった。今から言う話は嘘だと思ってもいいから聞いてくれ。俺の親父は、相手に一つだけ思ったことをやらせる能力を持っている。俺はそのせいでお前にあんなことをしてしまった。本当にすまなかった。」
「本当ならなんでそんなことを?」
当然、気になることだろう。
「親父は、プライドが高いからな。神崎グループって知ってるか?」
日用品や家電に不動産まで金になるものなら何でも取り扱ってる会社だ。知らない者など居ないだろう。そこの社長は1代でその地位を築き上げた。神崎ってことはそこの社長の親族ってとこなのだろう。
「親父はそこの社長なんだ。1代で地位を築き上げたせいでプライドが高くなってしまったと母さんは言ってた。だから、試験も受けずに首席になったお前が許せなくて俺に能力をかけたんだろう。」
「そっか。僕はその話、信じるよ。ところで、光星学園に入らなかったのはなぜなんだ?」
光星学園とは錦学園と同じCTFSが運営してる学園だ。だが、光星学園は有数の大企業の幹部の子供とかしか入れない。言わばエリートの集まり。神崎グループの御曹司なら入っていないとおかしいぐらいだ。
「俺には兄がいるんだ。経営に関しては親父と同等と言っても過言ではないぐらい優秀なんた。俺は、そんな兄に嫌われて今まで使用人やシェフなんかにも虐められた。もうトラウマもんだよ。だから見返してやろうと思ったんだ。それなら普通に会社員として暮らすよりCTFSで高い地位を手に入れた方が見返せるだろ」
CTFSで高い地位を得たいなら光星学園より錦学園の方が良い。それに、神崎の能力なら訓練しだいで高い地位は夢じゃない。その時、須藤先生が帰ってきた。
「これを受け取ったら帰っていいぞ」
そう言い、制服を配っていった。
「じゃあまた明日。遅刻すんなよ」
その後、僕は皆に呼ばれた。
すごく遅くなってしまいましたが、呼んで頂けると幸いです。次話からは早く投稿できるよう努力致します。