表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おばちゃん(?)聖女、我が道を行く~聖女として召喚されたけど、お城にはとどまりません~  作者: 実川えむ
第9章 おばちゃん、家族(?)たちと遭遇する

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/420

第81話

 部屋の中が、リンドベル家勢揃いって感じになってしまった。辺境伯夫妻はいないけど。

 そこそこ広いはずの応接室なのに、私をのぞいた全員背が大きくて、圧迫感がすごい。

 本来なら、オーク討伐の話題で殺伐としそうなのに、なぜだか、この人たちがいると、大したことないって思えるのが不思議だ。

 先程の話し合いに加わったのはパメラ様。うん、彼女、きっと脳筋タイプだわ。一方でニコラス様は、私とアリス様に加わって、ほのぼのしながらお茶飲んでる。


 話を聞いてみると、パメラ様が剣士で、ニコラス様のほうがアリス様の力を引き継いだようで、精霊魔法が使えるんだとか。もしかして、ニコラス様たちも風の精霊とかにお願いしたってことなんだろうか。


「うん、その通り。父上たちからオクトにいるっていう伝達の鳥が来た時点で、もともとオクトに向かうワイバーンには乗ってたんだけどね。なにせ、警護クエストで国を出てた僕たちに、国元にいた父上から訳の分かんない手紙が届いてたもんだからさ。早いとこ、話を聞いてスッキリさせたほうがいいって、パメラが言いだしてね」


 うん、なんかそういうこと言いそう。パメラ様。チラリと話し合っている様子に目を向けると、イザーク様たちにも負けずに……というかむしろ押してる感じで話してる。


 そもそも、調教されたワイバーンって、そんなに数がいないらしい。だから、料金も割高なんだとか。普通は、別に操縦する人がいるそうなんだけど、パメラ様もニコラス様も、どちらも操縦できるから、二人で一匹に乗ってたそうだ。

 当然、ニコラス様も精霊魔法で、風の精霊にお願いして飛ばしたけれど、タイミング悪く、二人がオクトに着いた時には入れ違いで、エドワルド様たちが飛び立った後だった。

 さすがに、王都から飛び続けてたワイバーンに、再度乗るわけにもいかなくて、新しいワイバーンに乗り換えるのに手間取ったそうな。その間にエドワルド様から、今回の移動先の町の指定が届いたので、追いかけてきたそうだ。


「まさか、父上や母上が、孫、孫と大騒ぎしてるとは思わなかったよ」

「まぁ、ニコラス、こんな可愛らしい姪が出来たのよ、嬉しくはないの?」

「……あー、いや、なんで、この子が姪になるっていう詳しい話を聞いてないんだけど」


 まさかの、エドワルド様とアリス様だけが盛り上がってて、そこんとこ、ちゃんと話してなかった模様。私はアリス様と目を合わせて苦笑いを浮かべる。

 一方で、すごく嬉しそうな顔をしたアリス様がニコラス様に説明をしようとした時、再び、ドアが激しく叩かれた。


『リンドベル様っ! 斥候の第二陣がっ』


 エイミーさんの悲痛な声。


「……動きがあったようですね」

「ふむ。やはり、オクトを待ってては埒が明かないか」

「まぁ、オークの集落程度、私たちでなんとかなりましょう」


 自信満々のパメラ様の言葉を誰も否定しない。むしろ、余裕すら感じるんですけど。

 ……本当に大丈夫なの?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】
2022年4月8日
モンスターコミックスfより発売


おばちゃん聖女コミックス

ミキマサハル先生

【書籍化】
ツギクルブックスより発売中

おばちゃん聖女

イラストレーター:那流様

小説家になろう 勝手にランキング

cont_access.php?citi_cont_id=791464659&s
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ