表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おばちゃん(?)聖女、我が道を行く~聖女として召喚されたけど、お城にはとどまりません~  作者: 実川えむ
第15章 おばちゃん、店を持つ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

191/420

第160話

 リンドベル家の屋敷に戻って、エドワルドお父様とアリスお母様と真剣に、本当に真剣に相談をした。あの家の防衛体制について。散々王都で面倒な目にあったのだ。こっちに帰って来て、同じような目にあわない保証はない。

 だったら、この屋敷にいればいい、という話も出るには出たが、中身おばちゃんには、どうにも甘えに思えて仕方がないのだ。エドワルドお父様たちにしてみれば、甘えて欲しいんだろうけど、どうしても同世代の感覚が抜けないのよね。


 自分でも結界は張れるから大丈夫、と思ってはいるものの、不在時の隙に誰かが入りこむ可能性も否定出来ない。ボブさんたちは信用してるけど。

 護衛をつけようとも言われたけれど、私一人のために、あの魔の森に居続けろとか、なんの罰ゲーム? とか思ったので、それも遠慮させてもらった。


 ということで、あの家周辺に自動で結界を張るような魔道具を作れないか、相談してみた。一応、ダンジョンに潜る時のための結界の魔道具があるそうだ。

 魔道具職人が領都にも数人いるそうなので、一度、リンドベルの屋敷に来てもらうことになった。

 話を聞いてみると、ダンジョン用の結界の魔道具というのは、テントの大きさに合わせて個数が増えるのだとか。二人が入る程度のテントであれば、四個を四隅に置くと十分だそうだ。

 パメラお姉さまが使っているやつを見せてもらうと、テントの四隅に刺す杭みたいなタイプだった。これは一度張ったら、誰も中に入れないタイプ。完全に引きこもりってやつだ。

 一方で魔道具職人さんは、最新型を持ってきてくれた。なんかよく花壇とかに置いてある、ソーラーパネルで充電するライトみたいな感じ。これを地面に刺すタイプ。ソーラーパネルの部分に魔石がはまってる。その魔石の下に、魔法陣が描かれているのが、うっすら見える。お姉さまのよりも結界の強度が違うらしい。


「これ、特定の人しか入れないようにすること、出来ます?」

「そうですね……出来なくはないです」


 それならば入館証みたいな物を持たせられないか聞いてみたら、カードは無理だけれど、指輪などのアクセサリーに許可された者であると登録することが出来るそうだ。誰それ、という個人は無理で、アクセサリーを持っていれば入れる、というものだ。

 魔道具といっても、そこまでは万能ではないのね、と、変なところで納得。


「例えば、管理者の場合は、そのアクセサリーは必要?」

「いいえ、設置時に管理者の魔力を登録することになりますので、アクセサリーは不要になります」


 最後まで説明を受けた私は、最終的にその魔道具を購入することにした。土地の大きさから必要な個数の算出や、許可のアクセサリーのタイプ、諸々はセバスチャンさんが窓口で対応してくれた。お金は……エドワルドお父様が出してくれました。

 ……ちゃんと、何らかの形でお返しせねば、と密かに心に誓うのであった。


 魔道具職人さんと話をした翌日には、屋敷のほうに道具が綺麗な木箱に入って一式届いた。許可用のアクセサリーはピンバッチみたいなのが十個。なんか、多くない? と思ったんだけど、ボブさんご夫婦にリンドベルの家族、セバスチャンさんでちょうどになったのだ。さすが、セバスチャンさん。

 設置自体は、ダンジョン用の結界の魔道具と同じということで、エドワルドお父様に使い方を聞いた私。話を聞いている間、すぐにでも設置に行きたくてワクワクしっぱなしだった私。


「じゃ、いってきます」

「え、おいっ」


 お父様たちを置いて……転移しちゃいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】
2022年4月8日
モンスターコミックスfより発売


おばちゃん聖女コミックス

ミキマサハル先生

【書籍化】
ツギクルブックスより発売中

おばちゃん聖女

イラストレーター:那流様

小説家になろう 勝手にランキング

cont_access.php?citi_cont_id=791464659&s
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ