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おばちゃん(?)聖女、我が道を行く~聖女として召喚されたけど、お城にはとどまりません~  作者: 実川えむ
第2章 おばちゃん、目を覚ます

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第12話

 そしてずっと気になっていた『アルムからの手紙』を取り出してみた。薄いピンクのラブリーな封筒に苦笑いし、私は中身を開けて読み始めた。


『美佐江へ


 時間がなかったものだから、説明がきちんと出来てなくてごめんなさいね。

 この手紙を読んでいるということは、『なびげーしょん』をちゃんと使いこなしているのでしょうね。

 アイテムボックスの中には、とりあえずの食料とポーション、お金を入れておいたわ。

 まずはお城から抜け出して、隣の国のリンドベル辺境伯の元へ向かいなさい。あなたの父親になるはずだった人よ。

 健闘を祈るわ!


 アルムより』


 ……リンドベル?

 隣の国というのは、どこにあるのかしら。

 そもそも、この国のことだってわかってないし……ああ、そういえば。


「ナビに地図情報があったはず」


 するとすぐに大きな地図が現れた。

 うん。見たことないね。この地図。当たり前だけど。

 どうも、今私がいる国とその周辺国が表示されてるっぽい。一応、首都っぽいところの他、いくつかの町? 街?と大きな街道っぽい線が引かれてる。

 そして首都に赤い旗が立ってる。


「これって……もしかして現在位置ってことかしら」


 周辺国っていうのもいくつかあって、どこにそのリンドベル辺境伯っていうのがあるのか全然わかんない。


「じゃぁ……リンドベル辺境伯」


 すると、緑の旗が現れた。

 その場所は意外にも近い所にあった。

 首都っぽいところから森を挟んだ向かい側なのだ。

 隣国だっていうのに、首都の位置がこんなに近くでいいんだろうか、と心配になる。友好国ということなんだろうか。

 縮尺がわからないけど、見た感じ、この距離ならすぐに向かえそうな気がする。

 私はアルム様の手紙を折り畳み、再び、アイテムボックスへと戻す。するとアイテムボックスの画面の表示内容が変わっていた。 

 

『干し肉×9

 パン×9

 体力回復薬(小)×4

 魔力回復薬(小)×5

 空き瓶×1

 財布×1

 アルムからの手紙(既読)×1』


「おお……便利ね。でも、モノが増えてきたらどうしたらいいんだろう……」


 画面を見つめてると、サイドメニューがあることに気付く。よくよく見ると自分がわかりやすいように分類を作ることもできるみたい。まるでメールのフォルダーみたいだ。

 アルム様、よっぽど地球のある世界の文明が気に入ってるみたいだわ。

 そう思ったら、ちょっとだけ笑ってしまった。


「さて、まずは、ここからどうやって抜け出せばいいのかしら」


 うーん、と唸りながら、私は天井を睨みつけた。

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