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モルドの剣  作者: 馬の被り物
そうだ!村を作ろう
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野に咲く花

キリのいいところで話しを終わらせてるので、イマイチ文字数が安定しない

 朝日が出てきた。さすがに昨日あんな事があった上に徹夜だから疲労がたまってる。早めに街に辿り着いて宿屋のベットで寝たい。さすがに前に寄った宿場町には戻る事が出来ない。一人で戻れば怪しまれるし、襲撃された場所から馬車でも二日かかるからである。不眠不休で二日は厳しい。

 近くにある小高い丘に馬車から離れて歩いてみると、かなり遠くに小さく街が見える。夕方までには着きそうだ。

 それにしてもここはいい所だな。触ってみると土は柔らかくて畑に向いてそうだ。近くには川があるし、森には魔物がいるから肉も困らないだろうしね。まぁゴブリンばかりだと食べれないけど、オークもいるのは確認出来たからね。毒蛇とかいたら怖いから毒消しの薬も街で手に入れてこないと!一人で噛みつかれたら誰も助けてくれなさそうだし...まぁまずは無事に街に着いてからだね


 一刻も早く街に着きたい想いから自然にスピードを上げてしまう。ふと前方の左側を見ると草むらから人が倒れるように出てきた


「ひぃぃ轢くぅぅぅ」


 何とかギリギリ止まる事が出来た。急ブレーキの仕方なんて知らないが必死で止める事が出来た事に安堵していると...


 あ、いや出来てないや...馬の左の前脚がお腹にめり込んでた...


 大丈夫かな?死んでないといいけど。これって人殺し?いや、急に飛び込んできたんだから俺は悪くないよね?

 いやそれ所じゃない。急いで助けなきゃ。馬を少しバックさせて、飛び込んだ人を見る。

 坊主頭に白いタンクトップ。半ズボンに麻のリュックサックを背負っている。あれ?どっかで見た事があるような...

 声をかけると


「み、水を...水を飲みたいんだなぁ」


 これも聴いた事ある気がする...っていうか絶対あの人っぽい

 川からくんどいた水を与えると、すごい勢いで飲み干す。


「はぁはぁあ、ありがとうなんだなぁ」


 そう言って、だんだんと息を整えると


「ぼ、ぼかぁキヨシって言うんだなぁ」


 キターーー!やっぱりアレだよね!あのセリフを言っちゃうんだよね!

 内心興奮しながら落ち着いて聞いてみる


「お腹はすいてませんか?」


 ドキドキしながら待っていると


「ぼかぁパ、パンが好きなんだなぁ」


 盛大にずっこけた。おぃぃぃ!そこは、おむすびでしょ!ここまで寄せてきてパンはないんじゃない?絶対おむすびタイプでしょ!


 くやしい!いや別にいいんだよ。裸の大将が食べたいって言うんだから。でも釈然としないんだよね。悶々としながらもパンを渡すと美味しそうに食べる。


 お腹も膨れて落ち着いたので、聞いてみると大将も街へ行きたいと言うので馬車の御者台の横に乗ってもらい話をする事に。


 どうやら大将はこの近くの村に住んでいたのだが辺境という事で魔物の大群に襲われて壊滅。元々30人位しかいなかったらしく助けに行く事も出来なく逃げ出すだけで精一杯だったそうだ。ちょうど外に出掛けようと外に出る所で、そのままの格好で三日間飲まず食わずでやっとここまで来た所で遭遇。多分村の生き残りはもう居ないだろうと...

 ほとんど老人ばかりで若い者は自分しかいなく逃げるので必死だったと。


 あれ?あの時襲ってきた魔物の集団かな?だとしたら30人程しかいない老人ばかりの村じゃ無理だな。気になった事があり聞いてみる。


「キヨシさんは街に着いてから何をするんです?」


「い、いやキヨシでいいんだなぁ。そ、それにぼかぁまだ15歳なんだなぁ」


「えっ?15!?」


 まじで!40位に見えた...ちょっと老けすぎじゃないか?


「み、みんなに言われるんだなぁ。た、多分年寄りばかりの村だったから似てきたと思うんだなぁ」


 ハハハと笑ってるけど、多分そんな事ないと思う...


「や、宿に一日位泊まれるお金は持ってるからギルドに行って、い、依頼をこなしてお金を稼ごうと思うんだなぁ」


「もしかしてキヨシ戦えたりするの?」


 おもむろにリュックに刺さってる銃を取り出し


「こ、これ魔銃って言うらしいんだなぁ。せ、先祖代々伝わっていて、か、狩りの時に矢がなくなってピンチの時に使うんだなぁ。ま、魔力で魔弾というのが出せるんだなぁ」


 めちゃくちゃ便利じゃねぇか!


「でもぼかぁまだ三発くらいしか出せなくて、魔力が回復するのに三時間位かかるんだなぁ。しかも三発出すと魔力切れで動けなくなっちゃうんだなぁ」


 前言撤回!めちゃくちゃ不便じゃねぇか!魔銃をあてに出来ないってわけね。やっぱ魔力切れなんてもんもあるんだ...とりあえず俺にどれくらいあるかわからないから夜にベットの上で試してみるしかないな。

 王都にいた時、休日に市場をブラブラしてて魔法のスクロールなんて物を見つけて感動したなぁ。生活魔法というくくりだったが、ライターぐらいの火が指先から出る火魔法。小さい水瓶に溜まる位の水が出せる水魔法。暗い部屋を明るくする玉を宙に浮かべる事ができる光魔法。それでも野営をするには十分な効果。ただ、それぞれ銀貨50枚づつで給料の一ヶ月半は痛かった。


 二人で話しをしながら馬車を走らせると夕方前に街に着くことができた。門番の所にくると少し並んでいたので列が捌けるまで待つ事にした。30分後


「身分を証明するものはあるか?冒険者ならギルドカード、商人なら通行手形。なければ銀貨一枚だ。」


 無いため銀貨一枚を払い何事もなく門をくぐる事ができた。

 あれ?中を調べたりしなくていいのか?もし危険な物を所持してたりしたら危ないんじゃないのか?キヨシに聞いてみると


「そ、それは大丈夫なんだなぁ。も、もし街を乗っ取ったりしても、こ、ここら辺は辺境だから魔物に対処しないといけないんだなぁ。そ、そんな面倒な事するハズな、ないんだなぁ」


 確かにそうか。でも盗賊とか隠れてたらまずいんじゃないのか?まぁこの世界の価値観だし、それで問題ないなら気にしてもしょうがないか。

 とりあえず宿屋か。街を見渡すと500M四方くらいか?そんな大きな街ではなさそう。近くの二階建ての宿が見えた。


【緑花亭】という看板が見える。あれ?日本語じゃないのに何故か読める。まぁ異世界あるあるだし考えてもしょうがないか。一階が酒場兼食堂。二階が宿泊施設になっている。

 受付に行くと宿の女将さんが対応してくれる。その姿を見て驚く。所謂獣人だった。

 狐かな?黄色っぽい二つの耳に黄色の尻尾。コスプレじゃないよな?


「あーお客さん獣人は初めてかい?」


「はい。ずっと王都の方にいたので、こっちは初めて来たんですよ」


「それじゃあ見るのも初めてかもしれないね。この街は比較的獣人の国に近いから数は少ないけど何人かいるよ。」


 テンション上がってきた!別にネコミミ最高!とかいうのは思わないが、獣人の尻尾とか触りたい!モフモフとかもしたい!とは思う。どっちかというと俺は犬派だし...


「それでどうするんだい?宿なら一部屋一泊二食付きで銀貨二枚だよ」


 どうなんだろ?この国の物価はイマイチわからないがこの宿で一ヶ月銀貨60枚くらいか?銀貨100枚=金貨1枚だし半年くらいは持ちそうだな。問題はキヨシだ。


「キヨシ銀貨二枚らしいけどここで大丈夫?」


 手持ちの袋を見ながら


「だ、大丈夫なんだなぁ。今日はここにするんだなぁ」


 少し顔色が優れないけど、慣れない馬車で疲れたのかな?

 銀貨二枚づつを支払う。馬車を宿の裏に停め部屋に向かう。夜に食堂に降り夕食を食べ、疲れたのですぐに眠りについた。


これからも名前で想像しやすいように、ちょくちょくキヨシみたいなキャラが出てきますが、著作権とかに引っ掛からないか不安です。どうもキャラの名前が多くなってくると自分でもわからなくなってきそうなので、その為の処置です。

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