隠密部隊
長らく更新が遅れてしまい申し訳ありません。今日から毎日1本づつは上げれていければと思います
神聖アイドゥン皇国の王都にあるスラム街のにある古びた家屋。
俺達は今ここに来ている
「本当にここにいるのか?」
「いるのじゃ。土地神達もここに怪しい人物が出入りしていたと言っておるのじゃ」
確かに…外に見張りはいないが、中には数人の気配がする。それに気配がスラムの住人とは違う雰囲気だ。
「とりあえず、中の連中を何とかしないとな…」
入口と裏口の二手に別れ、中の一人がトイレの為に外に出てきた所で制圧をする。そして帰ってくるのが遅い仲間を探しに来た奴も制圧し徐々に中の人数が減った所で突入し捕縛した。
住居の中を捜索するものの中々魔法陣なんかは見つからない
「イルマ、本当にここにあるのか?」
「おかしいのじゃ。話だとかなりの人数がここにいるは」
「おや?これは…」
イルマが話終わる前にウルシが言葉を遮る。何とテーブルの下に階段があった。板の上に布の生地を被せ見えない様に隠してあった。
「まるで洞窟じゃのぉ」
セキエイがそう呟く
中は松明で照らされており、幅は4人程が並んで歩ける位の広さがあった。俺達はいつも通りの陣形で歩いていく。かなり長い道なのか10分程歩くと突然天井が落ちてきた。
「しまった!」
と思った時には、もう手遅れだった。天井は完全に通路を前衛と後衛組に別れさせてしまった。
「鼠が入りこんでしまったようですね」
と声のする方を向くと、そこには狐の紋様が刻まれた仮面を装着し、白いローブを着た9人の集団がいた。そして
「離してなの!」
「ルナちゃん!」
「おっと動かないでくれますか?」
そう言い、ルナを羽交い締めにして首にナイフを突き立てている
まずいな。ルナを人質に取られている事に加え謎の集団の実力もわからないから無闇に転移もできない。
転移自体は誰でも簡単にできるが、その反面欠点は転移完了するまでに10秒程の時間を要する事だ。その間は無防備になってしまう。
実力がある者だったら、かなり距離が離れていようが一瞬にして距離を縮められて首チョンパなんて事も簡単にされてしまう。
「ちなみに転移はオススメしませんよ?」
「なっ!」
つい口に出てしまった
「ふふふ。その指にあるのは転移の指輪でしょ?この距離であれば一瞬で距離を縮められますよ?ちなみにここ一帯に結界を張ってあるので目を盗んでも転移は出来ませんけどね」
4対9か…厳しいな…ルナが人質に取られている以上一瞬で制圧しなければいけないが、こっちは4人と言っても戦闘職でもないイルマがいるから実質3人しかいない。何とか隙を見つけなければ…
そう考えていると
「おっと。申し遅れましたが私、王都直属隠密部隊『狐火』の部隊長をやっております『玖火』と申します。お見知りおきを。そして大人しくしてもらいましょうか?」
『散!』
玖火と名乗った人物が、そう言葉を発したと同時に背後の7人の姿が消えた。
そして俺達は意識を手放した
…………
………
……
…
その頃反対側にいる前衛4人もまた別の者達の襲撃にあっていた
「なかなかやりますね」
そう喋るのは蛇の紋様が刻まれた仮面を装着した黒いローブの男達。リュウ達側にいた者達と同じく隠密部隊『大蛇』と説明をしていた。
「へっ!ったりめーだろ!これぐらいじゃ殺られる訳ねーからな!」
とナタリーが大剣を振りかぶり仮面の男達に切りかかる。すでに仮面の男1人を倒していた。
しかしまだ敵は余裕の構えを取っており数もまだ7人が残っていた。対するこちら側は全員が肩で息をし満身創痍だった。1VS1であれば、ギリギリ勝てるものの数が倍もいるとなると話は別だ。
細い通路ならまだ勝機はあっただろうが、開けた空間に誘導され、囲まれて常に2人1組で連携されてでは勝ち目が薄かった。それでもリュウ達と合流する為には目の前の敵を排除するしかなかった。
「なかなかお強いですね。このまま戦ってもいいですが…」
1人の男が話しかけてきた。チラリと倒れた仮面の男を目配りしながら
「勝てるとはいえ、こちらも相応の被害を被ってしまいますね。ですので…」
と話した所で奥の通路からルナを人質にした狐の仮面の人物が現れた
「とまぁそういう事です。大人しく私共の指示に従って捕まって下さい。」
「『なにがそういう事だ』だ!卑怯なマネしやがって!」
ナタリーが吠えるものの、現状従うしかない。ルナが捕まってるという事はリュウ達も捕まってしまったのだろう。
そう思い4人は武器を手放した
そしてリュウ達と同じく全員が意識を手放した
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