捨てた名前
かなり短いです
ウルシ視点
2人は順調ですし、こちらも動きましょうか
サーベルを抜き
「では覚悟はいいですか?」
「おいおい待てよ。久しぶりの再開だ。少し話をしようやイタチ」
とフクロウが喋るもののウルシのサーベルがフクロウの肩を狙う
「おっとあぶねぇ。相変わらず攻撃がえげつねえな」
「気を抜いてるからですよ。早く得物を抜かないと、抜く前に死にますよ?それとあの名前はもう捨てました」
「つれねーこと言うなよ。これでも昔のよしみだ。見逃してくれよ」
「そういう訳にはいきません。それに子供を誘拐なんて昔と変わらないですね。ここで、殺さないと今後不幸になる子供が増えそうです。また何か企んでるんでしょう?それに言葉と態度が一致してませんよ。ヤル気満々ではないですか」
「さーな。本当に逃げたいかもよ?......まぁ嘘ついてもしゃーないわな。この間、お前を見たって奴がいたから、面白そうなんで、つけて拉致っただけだ。思った通りに来てくれて良かったよ。まさかこんな田舎に用とは思わなかったがな!」
と右手のロングソードでウルシの心臓を狙い、左の指で目を狙う
「そうですか。先日のは、あなたの差し金ですか」
こちらもロングソードの腹をサーベルで払い、身を屈み足払いを行う
そう、話している最中も2人は互いに決め手がない攻撃を繰り返している。フクロウの激しい剛の剣筋にウルシの流れる様にいなす静の剣
「おお流石にまだまだ衰えてないな。でもよ、何で戦闘スタイル変えたんだ?昔は同じ静でも、その中に猛獣のような荒々しさがあったろ?まるで今は牙が抜けたようで怖さがなくなってるぜ?」
「もう私は、あの頃の私ではないのですよ」
「それはアレか?あの屋敷に行って...」
一瞬にしてウルシの気配が変わり獰猛な猛獣のような動きに変わる。そしてその攻撃を捌ききれなくなったフクロウの左腕へと剣が突き刺さる
「くっ!こりゃあライオンの尻尾を踏んじまったようだな」
左腕から血を流すフクロウは懐から玉を取り出すと地面に投げつけ逃げ出す。大量の煙を出しながら
「またな!生きてたらまた会おうぜ!今度は負けねぇからな」
逃げられましたか...
まさか昔の仲間に会うとは。
煙が晴れると、そこには大量の死体が転がっていた。
2人の戦いも終わったようですね。
奥を見るとナディアの言っていた特徴の女の子がいた。
「ナディアさんに言われて助けに来ましたよ」
女の子にニコッと微笑みかける
ルナは安堵したのか泣きながら、ありがとうありがとうと言ってきた。
落ち着いたのを確認するとルナを連れて村に帰るのだった
フクロウ視点
「くっそ!いてぇな!最初は腕が落ちたかと思ったが、まだまだ現役でいけるじゃねぇか。それより当初の目的を果たさねぇとな。イタチに構ってる場合じゃなかったわ」
フクロウは飼い主の元へ向かう事にした
「それにしても、この怪我を見たらドヤされるだろうなぁ。特別休暇まで貰ったのによー。でもあいつら使えなかったな。この辺の盗賊だから、あんなもんか?計画まで、まだまだ時間はあるから怪我を治してリベンジする機会はありそうだな」
前話と併せれば良かったと反省




