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モルドの剣  作者: 馬の被り物
食材を探そう
52/67

山狩り

短めです

 翌日王都を出てカポの村に向かう。

 

 土の神というだけあって王都を出た後も、途中で通る街や村でも畑が多く農業が盛んだった。

 ここは宗教国家であり豊穣の国アイドゥンとして自国を賄う分だけでなく近隣の国にも農産物を輸出している農業大国だった。

 

 ここなら探し物も見つかりそうだなと期待をしていた。

 

 途中の街に着くと目を疑った。

 

「おいおいまじか!」

 

 街の外で水を張った水田に稲の苗を植えていたのだ。

 すぐさま駆け寄り

 

「もしかしてここで、お米を育てているんですか?」

 

「おうあんちゃん。よくわかんな。あんま食べる人がいないもんで今流行らせようと頑張ってんのよ」

 

「もしよかったら手伝わせてもらっていいですか?」

 

「ええけど、やった事あんのか?」

 

「小さい頃に少しだけ」

 

 リュウが小学生の頃に学校の課外授業で地元の水田でやった事があるので少し手伝う事にした。稲の種子を貰うにはこういう事をして距離を縮める事も大事だ

 

「リュウ様先へ行かなくていいんですか?」

 

「まぁシスターを招待する他にも色々やらないといけないしな。とりあえずウルシ達は宿を取ってきてよ。終わったらいくからさー」

 

「では私も宿に着いたらこっちへ手伝いに来ますね」

 

「まぁあんま無理しなくていいぞ?腰を悪くするからな」

 

「ワシは遠慮しとこうかな」

 

 セキエイは年だしな。腰を壊してもよくない

 

「じゃあおっちゃんどこやればいい?」

 

「じゃあこっち頼むわ」

 

 

 そうして夕方まで作業を手伝うと、周りの人達とも打ち解けた。結局ウルシとエマが来て手伝ってくれた

 

「いやぁあんちゃん達が来てくれて助かったわ。毎年やってると腰が痛くなるから息子達もやらなくなったんだわ。」

 

「これホント大変ですね。」

 

 エマが腰をポンポンと叩いている

 

「お嬢ちゃんもありがとうな。良かったらウチで飯食ってくれよ。去年のでよかったら米があるからな」

 

 3人で招待された。セキエイ?働かざる者食うべからずだ。1人で宿で食べてもらう

 

 

 農家の家で出てきたのは白米に焼き魚に焼肉だった。

 肉じゃなくて漬物が欲しいな。田吾作さんにぬか漬けを作ってもらおう。

 

「こんなもんしかねぇけど、まぁ食べてってくれよ」

 

「ありがとうございます。ちなみにここの村は、米は一種類だけ作ってます?」

 

「いや、色々作ってるぞ。神様に奉納する物から人の好みも違うからな。何種類か作ってるぞ」

 

 よし!これなら見つかるだろう

 

「もし良かったら種を何種類か分けてもらえませんか?少しだけでもいいんです」

 

「うーん。お前達冒険者というやつか?もし条件を飲んでくれたらやってもええぞ?」

 

「条件?」

 

「ああ。ここら辺はな毎年魔物に苦しめられとる。水田や畑が荒らされてな。向こうの山から降りてきてやりたい放題でな。うちら住民が束になっても無理だから毎年冒険者に金を払っておるのよ」

 

 得意分野の奴がいるな...

 

「それぐらいなら大丈夫ですよ。何体くらい倒せばいいですか?」

 

「いつもは冒険者数名が総出で100体程倒して来とる。それぐらい倒してくれるとホント助かる」

 

「多分それ以上倒しますよ...」

 

 アイツならやりすぎるだろう...200体以上やるなら止めさせよう。

(ウルシ悪いけどナタリーの監視についてくれ)

(ええ大丈夫ですよ。でも私達だけで充分だと思いますが?)

(アイツにこの事を内緒にしといて後々バレた時に八つ当たりされても嫌だしな。特にゴブリン共が...)

 

 翌日ナタリーを転移で呼び寄せ山狩りを行った。

 案の定ナタリーはやりすぎたので、監督官に連れ戻された。

 俺達は何してたって?ナタリーの倒した魔物を回収作業だな。さすがに街の住民に見つかりそうな所に配下を呼べない

 こうして夕方前には大量の魔物が積み上がった。肉や素材は別にいらなかったので住民にあげると言ったら物凄く感謝され住民達によって解体が始まった

 

「あんちゃん達すごかったんだな。じゃあ約束の種だ。ホレ持ってけ」

 

 そこにあったのは5種類の小袋に入った米だった。

 

 さっそく田吾作さんを呼び寄せたら卵を手に持ってきた。

 

「その卵どうしたんですか?」

 

「これな、塩水選という物をやるんだ」

 

 なんでも水を一定の塩で塩水を作り、その塩分濃度によって米を選別するんだとか。

 比重に関係してるみたいで、簡単にいうと半分くらいでもち米、かなり濃い濃度でうるち米と分けたりするようだ。最初うるち米?と思ったが、いつも日本で食べているご飯の事だった

 

「おいリュウこれはいいんじゃねぇか?もち米もあるし、うるち米もある。厚ぼったい米もあるから日本酒にもいけんじゃねぇか?」

 

 そういうと田吾作さんは米を真水で洗い出しダンジョンに戻って行った。これから苗を作るからよーと言いながら。

 

 大収穫である。半年後には新米が食べれるだろう。まだまだ増やしていかないといけないので、市場に出回るには1年後か2年後かになるだろう

 この国で用事を済ませたら、少し自力を強化しながらゆっくり村を発展させたいな。やっさんの為に娼館も建てないと...

 

 

 おっちゃん達に別れを告げ、カポの村へと向かう

 

塩分濃度は細かく言えば、1.〇〇とか書けるんですが、それを書き出すと説明だけでダラダラとなってしまうので、今回は必要ないと思って書くのやめました。多分今後も同じような感じになると思います。みりんも本みりんではなくみりん風にする予定ですので...

と言いながらも根本的な所で、もし間違ってたらごめんなさい。あいつ間違ってやらぁと笑っといて下さると助かります

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