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モルドの剣  作者: 馬の被り物
ダンジョンへ行こう
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金髪ギャル

 ナタリーとキヨシを呼び、獣人達の所で起きた事を話した

 

「解放者?本当に言ってんのかアイツらは?」

 

「あぁあいつら本気で信じてるみたいなんだよ」

 

「リ、リュウが解放者かぁす、すごいんだなぁ」

 

「でも今すぐ何しろとかって事は言われてないから、そんな事があったよって覚えといてくれ」

 

 解散し、一旦ダンジョンで実験した後、やっさんの工房にむかう。

 

 世界一便利な村を作る上で欠かせない基本となる衣食住。

 衣と住は基礎的な物は出来たから、後は個人で注文してくれればいいと思う。問題は”食”である。

 現在普通の食事はそこそこ満足してる。調味料の種類が少ないだけで。新たな調味料に関しては自分達で作るか大量に輸入するかしかない。そこは商人と相談だな。

 次に食の中でも重要なデザートだ。これは本当に大事な事である。最重要課題でもある。

 

 という事でやっさんの所へ来た。

 工房に来ると少し騒がしい

 

「どうしたの?」

 

 騒いでる職人の所へ行くと

 

「おうあんちゃんいい所へ来た。これ見てみぃ」

 

 やっさんに渡された物を見ると

 

「おおお!ちゃんとしたスポンジケーキじゃん!」

 

「おうよ。とうとう弟子が1人で完成しよったんよ」

 

 光が差し込んだ!

 

「やっさん!これで和菓子が作れんじゃん!」

 

「やっとや!やっと和菓子がつくれんで!」

 

 

「なぁやっさん?前に言っといたお店を開こうってやつね。所謂カフェなんだけど、洋菓子・和菓子各10個づつ考えてたんだけど、見てくれる」

 

「めっちゃ張り切ってるやん!まぁおっちゃんも色々作りたいしな。でもそれだと人、足りひんよ?」

 

「あぁそれは今度また補充するよ。5ヶ国分だから結構人手いるでしょ?例えば現地で作らないといけないクレープとかの人員が欲しいとかね。」

 

「それな。さすがにこっちで作って持っていくのは厳しいで」

 

「そう。だから各国交代制で2人は欲しい所だから10人。加えて40人くらいはここの工房に欲しいよね。トータル50人くらいか?」

 

「多っ!でもまぁそれ専属で覚えさせるのもアリかもなぁ。ヘタに色々覚えさせようとしても無理そうやしなぁ」

 

「だねー。大人数で作業できるようここも拡張させていこう。じゃあ洋菓子ね...」

 

 俺とやっさんは手に入りやすい材料と食べやすさを吟味して出すメニューを決めた。

 基本店内でも食べれるが持ち帰りも出来るようにした。他にも、誕生日ケーキ、ウェディングケーキ等予約制で注文できるようにした。流石にチョコがないので「〇〇おめでとー!」みたいのは作れないんだけどね...

 食中毒の心配もあるが、自己責任という事をしっかり説明をする。

 

 こういうのは女性受けすると思うので色つきの紐でラッピングしたり(リボンは流石になかった)金平糖はわざと小さい袋にしてみた。

 飲み物は紅茶があったが緑茶はなかった。緑茶の作り方が分からないので困ったが紅茶で我慢して貰おう。でも羊羹はやっぱり緑茶なんだよなー世界中探して見つけてこよう。

 

 それ以外にも原料として、手に入ってないものがあった

 

「やっぱカカオやな。それと小豆。あぁ上新粉や白玉粉必要やから米やね」

 

 それをメモする。

 

「やっさん今日ねこんなもの貰ったのよ。これね10キロ四方の結界作れて魔物を寄せ付けないんだって。試しにさっきダンジョンへ行ったら本当に寄せ付けないのよ」

 

「ふーん。何かえらい便利な物もらったなー」

 

  「でね。配下に入らせてみたら何故か入れたのよ。もう魔物扱いじゃないのかもね?で、ここからが大事ね。ダンジョンで大規模農園作っちゃいます!」

 

「お前まさか!」

 

「そのまっさかでーす。カカオも小豆も米も作っちゃいます!なんてたってダンジョン一定の気温保ってるでしょ?四季がないって事は1年に何回でも収穫できるんじゃないかって思ったのよ。雨降らないけどさ、水撒けばいいし、人手も全部配下で終わらせる。最高じゃね?」

 

「おっちゃん信じてた。あんちゃんは大物になるっておっちゃん信じてた。金の匂いぷんぷんするやん!」

 

「「へっへっへっ」」

 

 下衆な笑いが止まらない

 

 

 

「なぁあんちゃん?かなり儲けたらでいいんやけど、おっちゃんの本当の夢叶えてくれへん?」

 

「えっ?急にどうしたの?俺ができることだったらいいよ」

 

 

「おっちゃん金髪ギャルをはべらせたいんよ。おっちゃんこんな体やろ?子孫は作れないんよ。口もこんなやろ?めっちゃギザギザやし、ちゅーもできないやろ?」

 

 不憫で不憫で涙がでそうになった。

 

「唯一できるのが手だけや。胸やお尻触らせてもらうのだけで精一杯や。だから金髪ギャルとの夢を見させて欲しいんよ」

 

 

「やっさん!任せろ!やっさんの為ならスカウトしまくってやる!立派な娼館だって建ててやる。全部俺に任せとけ。最高の夢みさせてやんよ!」


「ホンマか?おっちゃんそればっかりが気がかりでな。死んでも死にきれないんよ」



 死んでも枕にたたないでよ?

 

 

 新たな目標を立てて今度は料理人達の所へ向かった。

 

 食堂で出すメニューだ。高級レストランではなく、大衆食堂。

 さてメニューだが、豚のしょうが焼きやチャーハン、焼きそば、トンカツ、ハンバーグ、パスタ等など、これらを再現したい。色々アドバイスしていくが、さしすせそのいくつかが抜けてるな。醤油や味噌、みりんが欲しい所。現状あるものだけで、メニューを決めていく。

 やっぱ世界を回って色々集めていくかな?魚醤じゃなく、大豆から作る純粋な醤油が欲しい。これもメモをしとく。やっさんがいたんだ、元日本人はいるハズなんだよな。その人達の知識が欲しい。

 

 次は鍛冶屋

 まだ、酒蔵は出来ていないので鍛冶場に入る。現在、鉄に加え魔鉱製の武器を作っている。予算にあった武器や、防具も作製している。魔鉱の武器が多く出回ってないのでダンジョンのある街へと卸したりもしている。

 

 それ以外の分野も大忙しで、在庫注文共にと嬉しい悲鳴を上げている。予想以上に人員が足りなくなっているのかもしれない。配下達を回しているが、ダンジョンの大規模農園が始まったりすれば、どんどん投入しなければいけない。

 細かい仕事や頭を使う仕事には慣れていないが、配下の本当の仕事は防衛や以前の大規模な魔物の襲撃に備える役割なんだよね。

 

 そもそもあれは何だったのか?急に大量の魔物が出現する事がありえるのか?

 誰かから逃げていた?

 獣人を狙った?

 俺と同じスキルで俺を狙った?

 可能性はいろいろあるが、今考えても全然わからない。


 働きすぎかもしれん。10年くらい働いたら隠居しよう。そうしよう。

 

 そろそろ寒くなってきた。見れば遠くの山も少し雪が積もっている。春になったら世界を回ろう

 

 

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