すまねぇ
はぁやっとすべての受け入れも終わったし、そろそろダンジョンも攻略しときたいな。
何かそろそろ手数を増やす攻撃手段やカッコイイ必殺技とかも欲しいよなー。さすがにキヨシには負けてられないしな...
村の秘密を黙ってくれるなら強力な仲間が欲しい。今現在ナタリーしかいないから、アイツを足止めされたらうちら蹂躙されるだけだもん。
ナタリーより強い奴なんてゴロゴロいるだろうし、最悪ここが魔物の巣窟だ!滅ぼすべし!とか言われて月華七星とかいうのがこられたら死を待つだけだもん。俺が元凶だから
お願いします許して下さいとかって言って泣きながら土下座しても許してくれないんだろうなー
はーどうすっかなーと考えていると上空のハーピィから慌てた声で連絡がある
「ぎゃー助けてー!ワイバーンに追われてるー!」
アイツ何してんだ?とりあえずナタリー送るからとナタリーに訓練を受けている魔物に連絡をする。とりあえず村には連れて来ないでね。とハーピィに連絡する。とりあえずナタリー送っとけば大丈夫か。村を危険に晒さなければいいだろう。
「いや、殿!私が追われてるのもピンチですけど、人間の馬車もピンチですよ?」
なんだって!先にそれを言いなさいよ。
ハーピィが「私の方も心配して欲しいんですけど...」と言ってたが無視をする。ワイバーンなんて見つからなければ襲って来ないんだから近寄った奴が悪い。見つけた瞬間にすぐ逃げればいいんだよ。
ハーピィの話しだと人間を乗せた馬車を追ってワイバーンの群れが10匹程、馬車を追ってたらしい。人間が森の中を通るなんて珍しいなと見ていたらワイバーンに見つかって1匹が向かってきたのが今の流れらしい。
うーん数が多いから助けるにしても危険だな。
バレットイーグルに陽動作戦を指示し、少しでもワイバーンをその馬車から剥がしとこう。
ナタリーやゴブリン達50体の騎乗部隊を引き連れて言われた場所を見渡せる丘に向かう。
あれか...
すでに馬車の幌がワイバーンの炎によって焼かれボロボロになってる。炎を避ける為に馬車が右に左に蛇行しているが、このままでは馬車より車輪がダメになってしまうだろう。
あっ!
予想通り車輪が壊れ馬車が横倒しになり馬車から人が飛び出した。乗っていた女性を抱えてサーベルを抜いた中年の、あれは執事か?執事っぽい男性がワイバーンの攻撃を避けていた。
これは急がないとヤバいな。
「よし!全員突撃ー!」
バレットイーグル達は上手く陽動してくれて今馬車の近くにいるのは5体。
新しく手に入れた(献上された)武器の性能を確かめてみるか?
????視点
正直厳しいですね...ワイバーンなら1体2体特には気になりませんが、お嬢様を守りながら10体以上を相手にするのはキツイでしょう。
それもこれも私のいない間にヒュンベリ伯爵に乗っ取りなんてされなければ...
ぐっと唇を噛み怒りを抑えるので精一杯であった。
それよりこの状況を打破しなければなりません。このまま馬車を走らせば街に着くはずです。それまで持ってくれればいいのですが、段々とワイバーンの距離が近くなっているし、幌も大分ボロボロです。
何とか馬術で直撃を免れているが、もう車輪も限界でしょう。かなり厳しと言わざるを得ません。
その時
まずい!とっさに女性を抱き抱え地面を転がる男
「お嬢様大丈夫でございますか?」
「えぇ私は大丈夫よ。それより馬車が...」
「申し訳御座いません。ですが、私が命に替えてもお嬢様には指1本も触れさせません。」
「でもこれだけワイバーンがいれば、いくらウルシが強くても...私の事はほっといて逃げて!私がいれば足でまといになるわ」
ウルシと言われた紳士風の男が女性に
「いえ、残念ながらその命令には従えませ...」
言葉を言い切る前に上空から何かが近づいてくるのが見える
あれはバレットイーグル?ワイバーンに加えバレットイーグルとは...もうここまでか?
諦めかけた瞬間、何とバレットイーグルがワイバーンを攻撃したのである。土魔法を何度も喰らい怒りに満ちた表情でワイバーンが追いかけだした。
ふぅ何故かは分かりませんが、助かりましたね。ですが、減ったとは言えまだ5匹残ってます。今ここを動いたら確実にお嬢様は私が相手にしてないワイバーンに狙われるでしょう。爪で攻撃してくれればいいのですが、ブレスが来たら2人共焼かれてしまいます...
リュウ視点
「よし!ゴブリン10体でワイバーンの背中にしがみついて地面から離れないようにしてくれ。それ以外はワイバーンを逃がさないように牽制な!ナタリーは...まぁ好きなように...」
どうせ暴れまくるだろうしな...
「一体目がテイムできたら最低でも5体は確保したい。残しといてくれよ!特にナタリー!」
「ちっめんどくせーなー」
「いやいや、簡単でしょ?5体だよ5体。数字ぐらいわかんでしょ!5体は倒していいって言うんだから協力してよ」
ホントそういうところだぞ!作戦が台無しになるわ
でもそれで助かってる部分はあるから、キツく言えないって所もあるんだよなぁ
まぁ性能を調べるにはもってこいだね
【双大剣イノシウス】
使用者の意思一つで双剣にも大剣にも変わるマジックアイテム。破損修復機能付き
双剣時、斬撃スピードup
大剣時、威力upというかなり高性能だった。
イノシウスを大剣に変えゴブリン達がしがみついているワイバーンに向かう。ワイバーンは必死に振りほどこうとするがゴブリン達も必死につかまってる
「ボス急いで!コイツめっちゃこえーから!」
「あっちい!ちょっと急いで急いで!今ブレスで髪が少し燃えたから!」
五月蝿いゴブリン達の相手をせず力任せに一気に切り伏せるものの一撃とはいかなかった。くっ!まだまだか!
「ちょっとーボスぅぅぅ!一発で決めて下さいよ!」
頭に来たが一撃目が致命傷だったのか、動きが鈍くなった。これなら次はいけるだろう。
今回は硬い部分。鱗の厚い所に当たったからみたいだ。もっと薄い部分狙わないとな。
2体目は首を狙い一撃で倒す事ができた。執事っぽい人には
「助けに来ました。この魔物は害はないので、攻撃しないでくださいね」
と言っとく。向こうも混乱してるのか
「わ、わかりました」
としか言ってこなかった。
ただ問題はナタリーだ。2体倒してる。まずいこのままではテイムの数が減ってしまう。
「悪い。ナタリー作戦変更だ。そこにいるやつが欲しい。」
「あ?ざけんな!まだまだ暴れ足りないんだよ!」
「後でやっさんにケーキ作ってもらうから、な?」
「しゃねーな!丸々一個もらうからな!」
やっさんスマン。
無事2匹テイム完了し、さっそく2体にはバレットイーグルを追いかけてる個体をこちらに誘導させた
「な、なぜワイバーンがこちらに」
と執事が言ってたが、なぜってそりゃテイムしたくてこっちに呼んだんだもん。来るに決まってるよ。
残り3体。先程と一緒の作戦でテイムする事にしたが、ゴブリン達が物凄く嫌な顔をしてる。
「そりゃあボスはいいですよ。無抵抗のワイバーンを倒すだけですもん...」
「俺ら、な?死にものぐるいですよ?」
「あぁわかったよ!お前らもケーキ作ってもらうよう、やっさんに言っとくから」
やっさんスマン
「やったぜー!」
「ひゃっほー!」
生き生きとワイバーンを捕まえるゴブリン達。
木の上からバレットイーグルの熱い視線を受ける
「あぁおまえらもな」
「やったー!さすが我々の殿だ!」
やっさんスマン
合計5体テイムした。
残りはナタリーが一気に倒した。やっぱ強えな。
さてとりあえず心の中で、やっさんに謝り、執事達の方へ目を向ける




