やっさんのセクシーショット
やっさんが来てから数日、与えた家の作業台が完成したという事で、やっさんの家に来た
最初大工に頼んどいた作業台では足の短いやっさんには作業台が高すぎた。
「届かへん!届かへん!」
と言いながら、ぴょんぴょん跳ねて小麦粉を練っていた。
おっさんなのに!アンコウなのに!ちょっと可愛いと思ったのがくやしい!
くぅ!あざとい!
さすがに可哀想になって急遽やっさんの身長に合わせた作業台を作らせた。ここで試作し、工房で弟子に教えるそうだ。
どうっすかー?と家に入るとそこには
「はー極楽極楽~」
と樽に塩水を入れ浮かんでるやっさんがいた。頭には手拭いを乗せて。
「よーあんちゃん。やっぱ塩水はええでー」
あっ、そうっすか?
「やっさん作業台はどお?」
「えー感じや。ホンマありがとうな。それにしても材料とか見てみたけど、どうもあのサンダーバッファローというのはすごいな。生クリームにバッチリやん。しかも砂糖も使い放題や!」
「魔素が濃いからなのかな?とりあえず完成したら、材料はどれくらい使ったのか教えて。こっちで売り出す金額決めとくんで。」
「ええよ。しかしホンマに経営しとん?おっちゃんビックリや!最初来た時、魔物が多いし、壁もたこーてどっかと戦争でもすんのかとビックリしたわ」
「いやーここの秘密バレたくないからね。しかもこの間なんかさー」
この間の魔物の一件を話す
「マジ卍。よく生き残ったやん。まぁ終わりよければすべてよしや!おっちゃんもなーこんなアンコウになってなー...」
だんだん暗い話しになり始めたので
「あ、そういえば、やっさんケーキ職人って事はさ、果物とか使うでしょ?配下達が持ってくる森の果物で使えそうなのあれば言って。今度果樹園も作りたいからそれを育てようと思ってね」
「はー色々な事考えとるんやね」
「まぁね。本音は甘いフルーツが食べたいからなんだけどね。うちにさストーンゴーレムっていう動きの遅い配下がいてね。動きが遅いからこの前連れて行かなかったんだけど、力だけは強いから森から木ごと引っこ抜いて来させようと思っているんだよ」
「でもこの世界のフルーツってあんまあまないぞ?」
「それなんだよね。でもさ、適した果物ならさ、砂糖水漬けや蜂蜜漬けできるじゃん?それに配下に蜂の魔物もいるから品種改良出来そうなんだよね」
「おっ!それええね。」
じゃ、そういう事で!と帰る事にした
やっさんが見送りに来てくれたけど、なぜか右手に日本の国旗を持ちながらバンザイをしてる...
いや、別に戦争に行くわけじゃないから...
今日はどうしようか?たまにはゆっくりしようかな?と思っていると
ダンジョンの探索組からすぐ来て欲しいと連絡が入る。
ダンジョンに入る用意し向かう
11階層
探索組はすでに12階層へ進んでいるが、素材採取組がこの階を回っていた。
「お頭これ見て下さいよ」
ゴブリンが指を指した方を見ると、切り倒された木があるだけだった。
「え?ただの木じゃないの?」
「いやぁこれねトレントなんですけどね。昨日いきなり襲って来たんで、切り倒したんですよ」
ん?それが?
「お頭気づきません?ダンジョンが吸収する特性を」
はぁ?いやいやありえないでしょ
「それじゃこの森切り倒したら森自体が消えちゃうって事?」
「いや、トレントだから大丈夫ですよ。なくなっても植林すればいいんでわ?」
あ、そっかリポップを待てばいいのか?でも無機物だからって事?他も検証しないとわからないな
「実は見間違いじゃないかと思いまして、朝魔物を討伐しておいたんですよ」
案内されるままついていくと、魔物が横たわっていた
【ツリーパンプキン】
かぼちゃの種を連射してくる魔物。ほっとくと種から新しいツリーパンプキンが生まれる為、種ごと火魔法で燃やし尽くさないと無限に増殖するやっかいな魔物だ。
「ただなーダンジョンってどれ位で吸収されるの?」
探索組に聞くと詳しい時間はわからないが1日あれば吸収されるとの事
うーんそんな事有り得るの?
「いえ初めて聞きました」
だよねー。とりあえず他の階も確認してみようか?
なんだこのダンジョンは...ゴミ残したらゴミだらけになっちゃうじゃん!
「いや、お頭普通に1階に捨てに行けばいいんでは?」
ま、まあそうだね...
とりあえず結果はのんびりまちますか




