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モルドの剣  作者: 馬の被り物
そうだ!村を作ろう
20/67

血の涙

 驚愕の光景がそこにはあった...

 

 

 

 

 

「ハ、ハナさん......」

 

 農家の青年とハナさんが手を繋ぎ仲良く歩いていた。

 

 へへへ、ふふふ

 とこちらまで聞こえてきそうな雰囲気の初々しいカップルがいた。しかも

 頭と頭をぶつけ、ごっつんこしても顔を真っ赤にして微笑みあってる。

 ハナさんはもじもじしてる...


 あんな表情や仕草は俺にしてくれた事はない。断じてない!

 ハナさんがキョロキョロと周りを見渡し青年の頬っぺにチューをした。


 ちゅ!ちゅーだと!


 ハナさんは自分からしたと言うのに、さらに真っ赤になりながらイヤンイヤンしている。

 

 

 俺は村の入口の柱に隠れながら憤怒の表情で柱を握りつぶす勢いで怒りを爆破させる。

 そこへ背後から遠征から帰ってきたナタリーが近寄ってきた。

 

「お前こんな所で何してんの?」

 

 俺はその声に固まる。

 

「あ!もしかして...もしかしてお前あの二人がいい関係なの知らなかったの?そうかそうか」

 

 ニヤニヤするナタリー

 

「知らなかったの多分お前だけだぞ?だっはは、だっせー知らないなんて」

 

 ひひひと腹を抱えて笑うナタリー

 

 

 

 血の涙が出そうだった

 

 

 許さん!農家あいつはクビだ!

 



「ご主人様にはボクがいるじゃないか!」

 

 クーンと鳴き、足にスリスリしながら慰めてくれるシュナイダー

 

「そうだよな...いかんなアイツをクビにしたってハナさんが俺を好きになってくれるわけないもんな...」



 

 空を見上げながら

 

「だからか...俺にモーションかけてこなかったのは...」

 

 ポツリと独り言を捻り出すのが精一杯だった...

 

 

 

 

 

 ショックだった為挨拶もそこそこに家へ入り枕を濡らして寝た翌日

 

 ナタリーや配下の魔物から聞いた話しだと歓迎会の時にはもうそういう雰囲気だったらしい。ただ俺に買ってもらって恩を感じ俺の前ではそういった雰囲気は出さなかったのだそう...

 

 

 とんだピエロだぜ...毎晩毎晩もしかして来てくれるんじゃないかとドキドキした俺の気持ちを返してくれ!

 

 

 もうやけだ!森のやつら殲滅してやる!血の雨を降らしてやる!

 

「いくぞシュナイダー!やってやらぁぁぁぁぁぁ!」

 

 それから10日程狩りに狩りまくった。その結果、テイムした配下が急激に増加した。現在

 ゴブリン70体

 ティンダーウルフ50体

 オーク20体

 ボア

 ・レッド30体

 ・ブルー30体

 ・グリーン30体

 ・ピンク30体

 ・ブラック30体

 総勢290体の大軍団になった。

 ダンジョン探索まで残り1週間。徐々に戻ってくる冒険者達。

 出発する前よりかなり引き締まった体と荘厳な顔つきになっていた。

 ちなみにキヨシは俺が帰ってきてからはナタリー式ブートキャンプに放り込んだ。

 

 ブートキャンプを始める前と比べて

 

 ......

 ...

 全然変わってねぇな...

 

 全然引き締まってねえし。どうなってんの?あの体!

 まぁ痩せると、ある意味キヨシの良さが半減されちゃうもんな。

 

 さてとこれからは1週間対魔物戦をやっていくか?

 テイムした配下を使い5対5の訓練を行う。

 なぜか俺の配下になると通常の個体が進化するんだよなー

 

 ゴブリン→ハイゴブリン

 これはすでに全てのゴブリンが進化が済んでいる。

 次にオーク

 一部がもうハイオークに進化してる。

 他の

 ウルフ、ボア達も進化し始めてるのでかなり強敵になるだろう。


 その内オーガだって倒して来るんじゃないだろうか?

 今は発展の為に内政に力を入れている段階で森の奥には入ってない。


 そうそうやっと鍛冶場が完成し武器を打ち出した。遠征組が持ってきた武器で使えそうな物は残し、ボロボロなのは溶かし新しい武器に変わっていく。

 

 山もドワーフ達が鉄鉱石の出る場所を突き止めゴブリン達がツルハシで掘り始めてる。人間より腕力があるので作業のペースが速い。

 もし疲れても交代してどんどん進んでる。

 それ以外に鉄鉱石以外の石を使って鍛冶場横の炉を使ってレンガを作り出した。

 

「頭の為に城壁を作るぞー!」

 

 とか盛り上がってる。

 うん。ここ村だよね?この先どこに向かうんだろ?試しに試作したら意外や意外オークが手先が器用でコテの使い方が上手く綺麗な城壁になっていた。

 

「いや、まだまだ目が粗いっすわ。これじゃドラゴンに壊されるな...」

 

 いやいやいや何言ってんの?ドラゴン来たら王都でもぶっ壊れるわ!

 大丈夫かな?どこに向かってるのか不安になるわ。本当に探索してて大丈夫かな?帰って来た後がホント心配...

 

 どうせ城壁作るなら1キロ四方にしようぜ!とか配下同士で盛り上がってる...

 

 ねぇ?ここ村だよ?近くの街よりでかくなっちゃうじゃん?

 酪農もやるしまぁいいか...

 とりあえずダンジョンの入口も村の城壁内に入るようには指示を出しとくか。

 

 

 

 探索前日。今までチームで常に連携をさせ訓練をさせていたので明日の為にも今日一日は休暇を与えた。そして商人達には俺達が探索をしている間にやる事を指示する。

 

 まずは人数分の馬車の確保。次に必要な備品や工具の買い出し。まだツルハシ等の数が足りていない。城壁に使用する道具等もたりていないのだ。そもそもそんな事になるなんて思ってもみなかったからね。

 そして特に重要なのは家畜の購入。遠征組のお陰で大分臨時収入が増えた。今も2台の馬車で定期的に街に売りに行ってる。酪農家3人いるとはいえ専門は牛だ。牛には詳しいので先に牛の購入をしてもらう。まずは30頭。残ったお金で豚を購入。

 ついでに2週間後に引取りに行くからと、いつもの奴隷商に豚の世話のできる人材を3人と色々な場所に手伝いを回す為に15歳~25歳くらいで男女20人づつ集めてもらうように言伝をする。

 

 

 さて...後は大丈夫だろうか?城壁だけは心配だが、明日の為に今日は宴会をして皆に日頃の感謝をする。

 




 

 

 

 

やっとダンジョンに行けます。主人公全然強くなく周りの仲間が強いので当分はおんぶにだっこです。

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