予定通り
初めまして。右も左もなろうの書き方もわからず趣味で書いてみようと思います。特には順位を気にせず好きなように自分のペースで書ければとおもってます。何せ初めての小説で素人丸出しなので暖かく見守って頂けると嬉しいです。あとブクマや感想頂けると本人「ひひーん」とつい嬉しくて鳴いてしまいます。
目を覚ますと目の前は暗闇に包まれていた。
「重い...」
その男は一言呟くとまだ醒めきらない頭のまま力任せに目の前の死体を左右に掻き分けながら死体の山から顔を出す。
辺りを見渡すと一緒に来た部隊は全滅したのだろう。自分以外は...
周りを見る内に、だんだんと頭がクリアになっていき周りの状況がわかってくる。
自分はどれくらい気を失っていたのだろうか?すでに日は落ちかけ深紅に近いオレンジ色の夕日が近くの河に反射され流れ出した血と合わさってまるで血の河のように見える。
「早いな...100人があっという間か...」
とは言っても全員が王国の正規軍ではなく精々5人程である。残りは寄せ集めの傭兵達もしくは職も持たない、いつ死んでもおかしくないスラムの人間も混じっていたのだろう。所謂部隊の食料を当てにした乞食達である。
貴族側からしたら多少の食料に目を瞑れば、いざという時に肉壁になってくれるのだから安いものだ。
そう。貴族からしたらスラムの人間の命一つ等それぐらいの価値しかないのだ。
「くっくっく!やったぞ!」
その男は口角を上げニヤリとした後、そう大声で叫んだ。部隊が全滅したというのに現実を受け止めきれず気が狂ったのだろうか?
「これで邪魔されずにゆっくり暮らせるぞ」
部隊が全滅し、帰るアテもないこんな辺境近くなら普通どうすれば帰れるのか途方に暮れるものだがこの男は違かった。むしろこの状況を喜んでいた。
「よし!今日から半自給自足生活だ!待ってろよ未来の俺!」
と意気込んでいる男。地球から異世界に転移された一ノ瀬 龍。彼は気づいていなかった。根っからの巻き込まれ体質だったが故に彼の知らない所で起きている世界の動乱に徐々に巻き込まれて行く事を...
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