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モルドの剣  作者: 馬の被り物
そうだ!村を作ろう
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今後の準備

 ここで暮らす以上ナタリーに今までの経緯をすべて話す事にした。

 もちろんダンジョンも話したのだが、話した途端

 

「まじで!すぐに攻略しようぜ!」

 

 と意気揚々と向かおうとしたので必死に止めた。いくつか理由はあるのだが...

 

 1つ目は、罠の不安。落とし穴や毒の矢、それ以外にも転移とかでとんでもない所に飛ばされるかもしれない事

 2つ目は荷物の不安。こちらの物資。特に食料問題である。こいつの事だから夢中になって何日も篭もりそうである。その為には剥ぎ取り中に襲われたりの心配がある。最低でも5人位のパーティで荷物持ちも用意したい所である。

 3つ目は人員の確保。こういうラノベ的な異世界ものに共通する岩山や鉱山地帯がある。そこから珍しい鉱石を集めて鍛冶を行い、村民用の武器防具を作らせるのである。

 なるべくここの事がバレないようにする処置のためである。これからも増える魔物の為に大量に鍛冶屋で買っていたら怪しまれてしまう。(というかテイムって何匹までできるのだろう?)

 

 簡単にだが最低でもこの3つはクリアしときたい。

 その為に今後必要な職業の奴隷を考えてみる。お金に関しては日々大量に狩られてくる魔物の肉や牙、毛皮に魔石等を売ってるがこうも大量だと近くの街で捌くのには、いろんな意味で目立ちすぎてしまう。色々な場所に分散すべきだと思う。ついでにその地での相場を確認し効率よく稼げるようにしたい。

 ナタリーも言ってたが通信手段がある魔道具もあるらしいので遠征する商人達にできれば一人一つづつ持ってもらい村でそれを纏め効率の良い売り場に売っていくのもいいだろう。といっても魔道具が高価すぎたら諦めるしかない。やる事が多すぎる気もするが、一つ一つ確実にやっていこう。なんせまだ村を作ってから、ひと月も経ってないのだから...

 ナタリーにはゴブリン達の剣術の指導を頼んだ。まだ被害はないが、いつかは強力な魔物も現れるかもしれないからだ。

 所詮はゴブリンなのだから。辺境でも最底辺の魔物なので心配しかない。もしドラゴンみたいな魔物が来たら無理だと思う。

 

 とりあえず今後の村の環境改善も考えないといけない。7日で1日は人間達には与えるようにしたい。なので最低でも料理人達は交代で休みを取らせる為にも料理人の確保優先だな。増えてこれば週休2日制にしたい。ホワイト村を作るんだ!奴隷とはいえ人間だ。作業の負担を平均的にし、お小遣い程度は与えたい。

 

 

 

 翌日馬車に乗り、いつもの街へ向かう。ふと思ったのだが、ここらへんには他に街等はないのか疑問に思った。

 地図が欲しい。もしなければ話を聞き手書きでもいい。まぁそこらへんは商人見習いの若者に書かせよう。

 いつもの宿屋に泊まり若者に指示をする。

 いつもはバタバタとしているので、あまり街中を散策していなかったが夕食まで少し見て回る事にした。

 

 ......

 

 ...

 

 夕暮れ時ともあって酒場は冒険者や仕事帰りの人で賑わっていた。

 

 やっぱ酒は必要だよな...

 日本にいる時は高校生という事もあって呑む機会はなかったが、この世界は15歳からでも呑める。試しに1杯呑んでみる。

 う~ん。これのどこが美味いのかわからないが、ほんのり酔っ払ったかな?何杯かは付き合いで呑めそうだが、すすんで呑む事はないだろうな...

 何も娯楽はないし、酒ぐらいは用意してあげよう。酒場のマスターにどこで樽を買えるのか聞き、明日買い出しに行こうと決め宿屋に戻る事にした。

 

 

 翌日いつもの奴隷商に行くと、外観に加え内装も豪華になっていた...

 

「これはこれはリュウ様。いつも御利用頂き誠にありがとうございます」

 

 奴隷商の服も豪華な物に変わっていた...

 

「な、なんか羽振りが良さそうですね」

 

「はい。すべてリュウ様のおかげでございます。買って頂いた料金で施設の改修や調度品を買い揃えた結果、高級店に見える様で高く買ってもらえるようになりました」

 

 満面の笑みで話す奴隷商

 

「あーもしかして1人あたりの値段高くなってます?それだと店変えな...」

 

 変えないといけないと言おうとしたら

 

「いえいえ、リュウ様はお得意様でございます。特別料金でやらさせてもらいます」

 

 と言葉を遮ってきた。それはそうだろう。王都周辺ならまだしも、こんな辺境で奴隷をしょっちゅう買う人なんていないだろうし...

 

「そ、そう?じゃあ纏めて買うから少しは安くしてよ?」

 

「えぇ勿論でございます。それで御希望の奴隷はございますか?」

 

「今後大量に人が欲しいんだ。なのでリストに纏めて来たから見繕って欲しい。なるべく女性を多めにしてね」

 

 紙を見ると顔が引きつっている

 

「こんなにで御座いますか?全部は用意出来ないと思いますので、後日足りない分は用意する形でも宜しいでしょうか?」

 

 確かに大量だしな...

 

「ああ、それで任せる」

 

「ちなみに愛玩用はないようですが、うちには質の良い女性が多く揃ってまして......」

 

 ん?なんだ?愛玩用なんてまだいらないんだけどな...それより村を大きくして生活を良くしたいんだけど...

 

「正直言いましょう!実は結構売れ残っておりまして、維持にもお金がかかりますしお安くしますので是非買って頂けると助かるのです!人助けだと思ってどうか!」

 

 俺の両腕を掴み必死で懇願してきた。

 お、おぅ。お願いだからもう少し離れてくれないかな?鼻が当たる所まで顔を近づけないで欲しい...

 

「分かりましたから、分かりましたから、ちょっと離れてくれません?」

 

 そう言うとやっと離れてくれた。

 心臓に悪いな...

 とりあえずどんな女性がいるのか分からないので奥に行き確かめる。変な病気を持っていても治す技術が無いしな。もしポーションや魔法とかあればいいんだけど、ポーション類は全くないし高いんだよな。その内、ダンジョンで手に入る事を祈ろう。

 

 愛玩用と言われ案内されたのが10名。持ってきたお金は必要な人員の為に使うつもりなので、愛玩用の分は後日お金を持ってくる事で了承して貰った。

 

 改めて見ると、上は20代後半から、下は小学生くらいのまでいる。ロリコンかな?

 ちなみに俺はロリコンではない。若すぎると妹のようにしか見えないしな。でも小さい子は可愛いから村のマスコット的な役割になってもらうのもいいかもしれない。ここにいるのは全員貧しい村で食い扶持を減らす為に売られたのだそう。どうりで痩せている子達が多いわけだ。全員が特に病気がないようなので安心した。一人一人話を聞くと村では畑の手伝いや裁縫、料理もやってたそうだ。

 さすがに一人だけ残すとか可哀想なので全員買う事にした。買う事を伝えると全員驚き

 

「ありがとうございます!夜の方も頑張ります!」

 

 と意気込んでいたが

 マズいと思ってて慌てて説明する。これから行く村では、まだ村の人数が少なく各々の得意な事を頑張って欲しいと。まだ小さいが、村が大きくなったら奴隷同士で結婚も許可するので、俺に尽くさなくてもいいと伝える。そう、愛玩用とは言われてもできれば好きな者同士で結婚して欲しいと思う。

 まだ俺自身、恋愛とか結婚とかわからないけど、無理やりはして欲しくない。

 ただ最年長のハナさん(25)には年上の色気がムンムンするので、色々期待してるのである。

 色々がナニかって?色々に決まってんじゃんかよー

 ハナさんって俺の理想にドンピシャなんだよなー

 金髪藍眼で細い割には胸が大きく、とは言え大きすぎないのが高得点である。

 

 今回リストで用意できたのが

 料理人もしくは料理補助5名

 ドワーフ2名

 元盗賊2名

 元冒険者達(剣士、魔法使い2名、僧侶)

 大工5名

 元商人3名である。

 

 

 予想以上にお金を使ってしまってほとんどお金が残ってなかったが、まぁ後々必要だししょうがないか...出来れば酪農家とかいれば乳の出る魔物をテイムして毎日牛乳飲んだり、チーズなんかも作ったりできたのになーとは思うが、いないのでしょうがない。次回に期待しよう。

 それより冒険者やドワーフを手に入れたのはデカい。これでダンジョン攻略組の目処ができた。俺も後々入りたいが、いかんせん俺のレベルを上げない事には足を引っ張る。とはいっても冒険者も強いのかわからないから、ナタリー式ブートキャンプに放り込んで強くなってから攻略してもらおう。

 盗賊達は罠を解除できる者を選んで貰った。ただどこまで解除できるかわからないからこれも課題だな。

 商人が手に入ったので子供達の勉強や村の識字率を100%にする為に先生役も頼みたい。読み書き出来れば何かと便利だしね。それ以外にも見習いに商いのイロハを叩き込んでもらわないとね。

 

 ちなみに今回買った奴隷はほとんどが借金や酒のせいで揉め事を起こし奴隷落ちしたそうだ...人殺しではないだけ奴隷商に売られただけで済んだみたいだ。人殺しなら1発で鉱山行きみたいだけどね。

 

 いつものように綺麗にし服と食事を与えるものの、さすがにもうお金がなかったので宿代が出せなく、全員奴隷商の所で泊まらせてもらう様にお願いし、明日引取りに来る事にした。






村での特産品が少ないので何か考えないといけないと...

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