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奇想天外な土曜日

気が付けば土曜日になった

今日は学校がない、朝は少しのんびり寝れる


「お兄ちゃん、おはよう」


そんな休みの日くらいゆっくり寝ようかなという思いを切り裂いてきたのは妹だった

俺はもう少し寝たいなと思い少し不機嫌そうに返事をした


「昨日はよく眠れた?」


「あんまし、俺はもう少し寝るんだ」


「えー、お休みだよ、しかも今日デートしてくるんでしょ」


それを言われると寝てるわけにはいかないんだよな、まだ3時間もあるんだけども起きることにした

とりあえず朝ご飯食べてのんびりする、時間には余裕がありすぎた

今日は優菜と遊ぶんだよな、なんか少し不安だった、昨日のことはともかく家に呼んだ時のことを考えるとかなり膨れていそうだ、そもそも今日は来てくれるのだろうか

好感度が低いと来てもらえなかったりするかもしれない、約束はしてあっても行きたいか行きたくないかは別問題だ

なんか不安だ、妹に頼めばすべてが上手くいくような気がする、だってあの子は妹に従順だから

しかし妹に頼るのはさすがにかっこ悪い


家にいてもなかなか時間というのは進まない、少しだけ妹と話して時間をつぶそう

ついでにアドバイスもらえればいいな


「優菜はあぁ見えて強引に何かされるのが好きだよ」


「それって押し倒したりとか?」


「あぁ確かにあの子好きそうだわ、無理にでも唇奪ったりしてあげなよ、喜ぶからさ」


その後も妹は危険な笑みを浮かべて少し危ない話しを聞いていた

いつの間にかいい感じの時間になり、いってらっしゃいと背中を押され家を出た


待ち合わせ場所に着くと先に待っていた

「おっそーいですよ」


「ごめんごめん、さぁ行こうか」


「遅れてきたお詫びとしてジュースでもおごってくれないかなぁ」


ため息をつきながら近く自販機でジュースを買う、何を飲むと聞いたところオレンジジュースと答えたからコーラを買った、俺はジュースを取り出しキャップを開ける、そしてそのまま優菜の口に突っ込んで傾けた

炭酸の一気飲みはきついだろ、しかも今開けたばかりのやつだ、恨みはないが強引なのが好きと聞いたらこういうのをやってみたくなる、少し嫌われてしまうかもしれないが


「んんっ・・んんっ・・うぐっ、ぶへぇあ」


「うぅ、やりましたね」

そう言って、お返しですと言いつつ、俺の手からコーラを奪いとって同じことをする

俺も同じように吐き出した、まったく服が汚れたじゃないか

そんなことは気にしてない、むしろじゃれ合うのがすごく楽しい


「あ、お兄さんアイス食べよう」

そう言って偶然目に入ったアイス屋さんでアイス2つ買った、アイスを受け取ると近くのベンチに座った

俺が抹茶で優菜がイチゴ、お互いに食べ比べしてみる


「ちょっとちょうだい」

そんな一言でお互いに間接キスをする、考えることは同じか半分くらい一気に持って行った


「お兄さん・・・」


「お前こそ・・・あ、口のまわりついてるぞ」

それだけじゃ終わらない、俺は優菜の口の周りのソフトクリームを舐めた、さっきまでなめていた抹茶の味が甘くてうまい、そして柔らかい唇とマッチしてる

さすがにこれはマネできないだろう、今日は俺の勝ちかなと思って優菜の顔を見ると真っ赤に染まっていた


「くっ、よくもやったわね、お、お返し」


そう言って同じようにしてきた、その音を聞くとドキッとしてしまった

1度やってみたかったこういう事を、恥ずかしいけどやりあえる関係

端から見ればただのバカップルと見られるかもしれない、それでも本人たちは楽しい

周りを気にせずに堂々と今を生きれればそれでいい


「さて、次は・・・」


その後はウィンドウショッピングを楽しんだ、行く先々でいたずらをして、優菜の姿を見るのが楽しかった

次第に日が暮れ始めたころ、俺たちは公園へと戻ってきた


「なぁブランコ乗ろうぜ」


そう言って俺はブランコに座り、優菜を膝の上に乗せる、少し地面をけり上げる


「お前ってさ、俺のこと嫌いじゃないのか?」


「無理っ」

そう言われた瞬間、周りの空気が変わった気がした、さっきまでの雰囲気とは変わり少し険しい雰囲気になる

それでもブランコは2人を乗せて揺れている


「えっ・・・」

付き合いはよかった、最後まで色々とやり返してくれて俺は楽しんでた、でも優菜は楽しんでたかと言われると自信はなかった


「もうあなたしか考えられない、私をここまでめちゃくちゃにしたのは初めてよ、今までいろんな男がいたけど、可愛いからって言って何もかもしてもらって物足りなかったの、でもあなたは違った、だから嬉しかったの、その容赦ないとこさすがお兄さんよね」


俺は少し照れくさくなった、だから優菜の背中を押した、2人してバランスを崩してしまった

砂利の上に倒れた優菜は笑っていた


「ふふっ、ねぇ私、お兄さんの女になりたい」

俺は照れくさくていいよとは素直に言えなかった、ついなんでだよっって言ってしまった


「これからもっと外道なことしたり、じゃれ合いたい、それだけ」

何でそんなに素直なんだろうか、正直分からなくなってきた

女にこれ以上しゃべらせない方法、ごまかす方法、それは黙ってキスをすることだ

こんな砂利の上でロマンもないだろうが黙れという思いを込め、長めにキスをした

男というのは単純で、これだけで好きという気持ちが溢れてきてしまう、しかも向こうからのお願い素直に聞いてしまってもいいのかな

これからもっといろいろ出来るならデメリットなどない


だから少し強気に言った

「今日から俺の女な」

そう言って頭を撫でた、気持ちよさそうに目を細めるとか見るとつい抱きしめたくなる

この状態ではなにされても受け入れてしまうそんな状態だ


「さて、そろそろ帰りますか、あ、これ付けてね」

そう言って彼女が取り出したのはリードだった、自分の首に結んで、俺にとっての方を渡してきた

先は思いやられるが後悔はしていない、ひたすらに赤面する日々がこれからも続くだろう

ただ、どれもその気になれば楽しめる日々に間違いはない



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