休み明けの月曜日
昨日の楽しかった日曜日から一転して、月曜日になった
また、1週間が始まる、どうしても周の始まりというのはけだるさを覚えてしまう、しかも連休明けは小テストとかある
まぁ自分にとっては余裕だ、それなりに普段から勉強してるから赤点というものを気にしたことなかった
嫌味ではないが、日頃の行いというやつだ、たまに勉強せずに遊びに興味がわくこともある、ただ誘われたことはなかった、自分から誘うこともなかったというとなんか悲しくなってくる
午前中の授業が終わり昼休みを迎えた、俺はご飯を食べ終わると、教室を出た、本を読もうと思い図書室へと向かうことにした
「あ、お兄さん」
階段付近で声をかけられた、タタタッとこちらへ寄ってくると俺の前へ来て、また会いましたね、と笑顔で言ってきた、思わずその笑顔につられて俺も笑顔を返した、自然に笑顔になれたとは思うがやはりドキッとしてしまう、俺はちょっとした気恥ずかしさから図書室へ行くことを告げ、その場を去ろうとした
「待って、私もいいですか?」
ここで逃がしてくれないあたり期待してしまってもいいのかなと心の中で思う、とは言ったものの昨日会ったばかりの子に何を期待するって話だ
破天荒に行くのもいいが、ここは無難に行こう
「いいけど、本とか好きなの?」
「本はそんなに好きじゃないけど、一緒にいたいなって、えへへ」
その一言に思わずドキッとした、もし彼女なら嬉しい一言だっただろう
そして隣を歩く、やっぱし可愛いな、歩きながら見える横顔は思わず見とれてしまいそうだ、本よりもこっちが気になる
図書室に着くと自分が読んだ本やお勧めの本を紹介する
まぁいいか昼休なんてそんなもんだ、ご飯食べてのんびりして、午後に備えるくらいの時間だし
「お兄さん、本が似合うね」
「ありがとう、メガネかけてるからかな」
本を読むというより会話の方がメインになってしまって、小難しい本の内容が入ってこない、近くにいるとこんなにも読みにくいんだな、しかしそれは普段ならイライラするはずが今は違った
そして昼休が終わるころ
「あのさ放課後、一緒に帰ろうね」
ふと言われた一言、断るわけがない、むしろ時間が許す限り一緒にいたいなとそう思える、一度気になってしまったから、好きとかじゃなくて知りたい
放課後が一気に楽しみになり、連休のけだるさなんて吹き飛んでいた
授業中もずっと優菜のこと考えてた、昨日初めて会ったわりになと思う
放課後が少し待ち遠しい、ひたすらにそんなことを考えて授業が終わるのを待った
そして授業が終わる鐘が聞こえた、優奈に会える、話せる、俺を待っている
そういえば待ち合わせ場所を決めてなかった、こういう時の定番は校門だ
俺は荷物をまとめて立ち上がる、そのまま校門へと向かった
まるで絵に描いたように、校門によさりかかって待っていた
「よっ、お待たせ」
そう言って、優菜の頭の上に手を置いた、美少女ゲームで憧れていたシチュエーションに行動を重ねてみた
初めてやってみたけど、ものすごく柔らかいスポンジよりも柔らかく大きいマシュマロのような手触りだ
その感触に思わずにやけてしまう
「やっと1日終わったよね」
「なんか休み明けの日って長く感じるよな」
まぁ優菜がいると、退屈しないし早く感じるんだけども
時間とは不思議なものだ、授業の1時間、誰かと話す1時間、放課後の1時間、全部同じ尺のはずなのに一瞬のように感じるときもある
いろんな時間が流れる中で1番早い時間は、寝てる時間、夢に近づくほどに時間は加速するように感じる
そう、夢に近づくほどに、今隣を歩いてる優菜の存在は夢のようだ
出会ったばかりだけども、話が弾むし、一緒にいて楽しいし可愛い、俺の中で優菜のに対する好感度が上がってきたようだ
「じゃあお兄さん、私はこっちなのでここで」
「またね」
そう言いながら振った手でハイタッチをして別れた
帰り道は短い、電話番号とか聞いとけば夜も話せたのになと別れてから少し悔やんだ
自分の行動力の弱さに悔やんだ、でも明日また会える、それでいい気がした