お前が望むのなら、俺は何度だって愛してやるって言ってやるけど。
俺はお前が好きだった。 それは真実。
「愛してる」 俺はお前に、何度も そう言った。
だけど、お前から俺に対しての言葉は一度もない。
別に、だから“どうしよう”っていうわけじゃない。
言葉で示さなくたって、伝わっていればそれで良いと思うから。
だけど、お前から注がれる愛は、ほんの一瞬もなかった。
俺は、この関係に嫌気がさしたよ。
俺の好きという想いに、ただ付き合う相手がいないから。
今はたまたまフリーだから付き合ってあげる。
そんな上から目線に嫌気がさしたよ。
でも、それでも最初は良いと思っていたんだ。
それは、お前を夢中にさせる自信があったから。
その時はまだ、俺は本気だったから。 惚れていたから。
だけど、お前は始めから俺の方など、見てはいなかった。
それは まるで、「愛している」と吠えるだけの飼い犬。
俺という人間の存在意義を、見いだせなくなった。
だから、俺にお前は愛せない。 それでもお前がペットを望むなら、
俺は何度だって吠えてやる。 お前に向かって、意味のないアイシテルを。
俺はお前に興味がなくなった。 けど、別れは選ばない。