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第四話

だいぶ更新が遅れました。すいません。

「よーし。お前らまずは今まで習ったことのおさらいだ。しっかり記憶に刻み込んでおけよ」

 担任の第一声がそれだった。正直もう何回も聞かされてる話だが暇つぶしにはなるだろう。

「まず、魔法とマホウの違いからだ。前者の魔法というのは一種の奇跡のようなものだ。人間もしくわ知恵のある動物が己の生命力と精神力を掛け合わせて生成される特殊なエネルギー『魔力』によって引き起こされる超常現象だ。一説には世界の浄化機関が顕現したものらしい。小国一つを一晩で消し去るものから縦真っ二つに切断された人間を生き返らせる魔法まで、多種多様な形態をとっている」

 そこで、息をついた後、説明を再開する

「もう一つは、魔法使いの『魔法を扱える才能』が一つの魔法に集中したものを表す。このマホウと呼ばれるものは非常に危険で力を恐れれば恐れるほど暴走する獣ようなものだ。これを制御するには強い精神をもってマホウの暴走をある程度は抑制できるようになった後、マホウの意志と呼ばれる思念体と会話することによって完全に主導権をにぎる必要がある。なお、制御に成功したマホウは魔術とよばれ災害クラスの危険度へと高まる。そのため、魔術を使えるものは十分な修練を積み重ねなければならない」

 おっ、俺らのことか。

「この魔術の中には『七つの天災』と呼ばれる、他の魔術すら超越した世界のルールに干渉する神秘の力がある。綾瀬と要がそうだな。一応この『七つの天災』保持者は国に強制的に各国の魔法管理局に配属させられる。まあ、他の国に取られる前に自分のところにぶち込んじまえっていう理由だがな」

 説明を終えた担任は教室中の生徒に話しかける。

「お前らここまで何か質問は無いな? ……良し!では各々自分の試験会場に行った後、速やかに試験を始めるように! 委員長、号令」

 零次が担任の言葉に反応する。

「はい。きりーつ、礼!」

 号令が終わった後、俺と百合と零次で集まる。

「あ~面倒くせえ。どうして、試験なんて受けなきゃいけねえんだよ」

「それはお前がこの学校の生徒だからだ。わかったらさっさと行け。お前達はそろって校庭だろう?」

「まあね~。魔術師だから仕方ないよね~」

「しかたねえか、|《鮮血の暴君》《ラグナロク》も校庭で戦闘の試験って教えたら喜んで力を開放するって言ってるしな」

「なら試験も大丈夫そうだね。じゃあ行こうか、壊斗。じゃあね零次。また試験のあとで!」

「いってこ~い。くれぐれも失敗するなよ~。特に壊斗~」

「うっせえ! ほら、行くぞ! 百合」

「お~!」



 ところ変わってここは校庭。

「着いた!ったく、百合が遅いせいで危うく遅刻しそうになったぜ」

「こればっかりはねぇ。魔術による身体能力の強化も防御力特化だもん。仕方ないよ」

「いや、まず先に足を早くする練習をしろよ」

 百合が魔術だけのせいにしていたので軽くツッコんでしまった。大体、この言い訳たしか小学校の頃から使ってないか?さすがにこれだけ足が遅いと、もはや才能だな。

「それにしても、ここの校庭って広いよなぁ。広すぎて逆に不便だけどな」

 口からため息交じりの言葉が漏れる。それに百合が食いついてきた。 

「あー、私も同感。他にも、この学校って教室が日当たり悪いし」

「他にも奪い合いになるってわかってて数個限定のパンがあったりとか」

「どっからどー見ても体育会系の教師が科学の授業したりとか」

「見た目小学生の教師もいるよなー。どっかの誰かさんの母親とか」

「まあ、うん。たしかに、お母さんは小さいよねえ」

 百合が遠くを見るように目線をそらした。どうやら母親のことを思い出して微妙な気分になったらしい。こいつの母親はこの学校の教師をやっていて名前は要 菫という。優しくて頼りがいがある人なんだが、悲しいことに菫さんはどこをから見ても小学生にしか見えない。そのことは百合がいつまで経っても12歳にしか見えないことが証明している。良かった。どっちの親も普通の身長で。

「コラッ!! 綾瀬と要はさっさと準備をしろ! 魔術といってもこういう時間に集中しなければいい成績はだせんぞ。わかったら魔術の機動準備でもしとけ!」

「げっ、鮫島かよ。百合! 早く準備するぞ。モタモタしてたら何を言われるかわかったもんじゃねえ」

「はいはい。さっきから急がしなぁ、もう」

 となりで百合が何か言っているが気にしない。いちいち気にしていたらすごく疲れる。

「良し!魔術師組みは全員揃ったな。ではこれより熟練度試験を始める。説明するからお前らよーく聞いておけよ。とくに綾瀬お前はな」

「はあ!何で俺だけ名指しなんですか!ほら、百合だっているし4組の玄海だっているじゃん!玄海 丙なんて渋い名前の癖に性格がチャランポランなあいつが!俺、何か先生に迷惑かけましたっけ!」

「ああ、もう何回も迷惑をかけられているぞ。こうやって文句を言って試験を遅らせることから、半年単位で厄介ごとを拾ってくるお前の後処理とかなあ!」

「うっ!わかりましたよ……」

「ふう。説明を再開するぞ。試験内容は耐久力がそれはそれはハードな人形を1分以内に10体倒せ。質問はないか?ただし、異論は受け付けん」

 鮫島の確認に百合が手を挙げる。

「はい」

「ん?質問か要」

「あ、はい。あの魔術は全開の状態で発動していいですよね。手加減するのはどうも苦手で……」

「もちろんだ。校舎さえ傷つけなければ問題ない」

「わかりました」

「もう質問は無いな?…良し!ならさっそく今から人形を出現させる。動きもすばやいからちゃんと当てろよ」

『はい!』

 熟練度試験のはじまりはじまりってか


それでは、また

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