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第三話

ちょっと今回はごちゃごちゃしてるのであらかじめご了承を。

「うぃーす」

「おはよー!」

 気だるげな声とともに教室のドアが開かれた。

 入って来たのは何故かボロボロになった壊斗と何かをやりとげたような顔をした百合だった。

「いやあ、参ったぜ。根性振り絞って逃亡を図ったら百合に自動感知されちまってよ。ひどいと思わねえか? ちょっと試験が面倒くさいかったから逃げただけだぜ? なのにそれだけで|《永久の暴虐》《ディライーヤ》放つとかヒドすぎるだろ」

 壊斗が聞いてもいないのにボロボロになってる理由を教室中に説明している。正直、ウザい。

「何を言ってるのかな? 私が説教を終えてこれで壊斗も試験を受けてくれるよね、と思った矢先に逃げたのはどこの誰かな? 私、いますごく怒ってるよ?」

 と、二人の夫婦漫才が早くも勃発、当たり前のように他の生徒は無視を決め込む。と、そこへ

「何を騒いでんだよ、お前ら。正直二人ともすげえ煩いからとっと黙れ」

 もう一人の幼馴染の仙道零次が話しかけてくる。

「お!聞いてくれよ、零次! 俺がちょっと逃げるそぶり見せただけでこいつ<永久の暴虐>(ディライーヤ)放ってきたんだぜ。酷いと思わねえか? なあ!!」

「だあ、くどい! お前なんでそんなに嫌がってるんだよ。そんなに試験いやなのか?」

「当たり前だ! 七つの天災? マホウ? 魔術? そんなの関係ねえっ! 俺の|《鮮血も暴君》《ラグナロク》がマジの戦闘以外で手伝うわけねえだろうがよ! それが無かったらちゃんと真面目に試験受けてぁ!」

「|《永久の終焉》《カタストロフ》は? それができなくても|《始まりへの終わり》《ハルマゲドン》は?」

「|《始まりへの終わり》《ハルマゲドン》も|《永久の終焉》《カタストロフ》も!まず最初に|《鮮血の暴君》《ラグナロク》が発動しねえと意味ねえだろうが! 何度言わせりゃあ気が済むんだよ、お前は!」

「壊斗、このごろ自分が七つの天災保持者ってこと隠そうとしてないよね。自棄になったのかなあ?」

「そうじゃないのか? 特に最近なんてテレビ取材が来たって話も聞いたしな」

「そうそう! いつもは私が取材受けるのにこのところ壊斗ばっかりなんだよ! おかげで結構楽ができて嬉しいよ!」

「こら、そこ! 俺の話無視してないので会話のキャッチボールくらいしろよ!」

「もう、壊斗は朝っぱらかテンションが高いね」

 ブチィ!

「誰のせいだ! だ・れ・の!」

「私だよ?」

「すがすがしい笑顔で言うなあ!」

 終わりの見えない会話に終止符を打とうと零次が壊斗を抑えに入る。

「まあまあ壊斗。ここは抑えろ。百合は何度言っても理解しようとしないから百合なんだから」

「くそぅ。おぼえてろよ百合。今日のお前の晩飯に唐辛子入れてやるからな」

「そうゆうことは試験に受かってから言ってください」

「ぐっ!」

「はあ、お前達はホント。……お!先生が来たぞ。」

「チッ!覚えてろよ、百合。……そういやあ瀬名、今日は来なかったな」

「遅れてくるみたいだぞ。ほら!そんなことより席に着けお前ら」

「はいはい。わかりましたよ委員長様っと」

「いえっさー。隊長殿」

 零次に言われ、壊斗と百合がそれぞれの席に座る。と、いっても二人とも隣同士なのだが。

クラスの全員が席に着いたのを確認した零次は号令をかけた。

「きりーつ! 礼!」

こうして試験が幕を開けた。


次は試験です。今度こそ試験です。

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