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第六話

今回は非常に短いです。私の作品はほとんどのものが短いですが、今回はその中でも特に短い部類に入ると思います(七つの天災と墓標は除外)。

「次は天音 さくら! 前へ出ろ!」

「はーい! わっかりましたあ!」

 はい、本日二人目のバグキャラ登場ってか?このままいけば一ノ谷 正則(いちのたに まさのり)が出てきて三馬鹿トリオ揃い踏みとかな。うわっ、そうなったらすげえおもしれえだろうな。まあ、とりあえずはこれも傍観かな。

「はいはーい! みんなのアイドルさくらちゃんだよ! えへ☆」

 うっざっっっ!!めちゃくちゃウザッ!相変わらず恐ろしいまでのウザさだな。あそこまで行ってあの頭を全力で叩きたくなったぞ、一瞬。ものすごい寒気がしたので横を見てみると微笑を浮かべている百合を見てしまった。ただし、目が全く笑っていなかった。やべぇ!あの温厚な百合をここまで怒らせるとは……。まったく色々な意味で恐ろしい奴だぜ、天音 さくら。

 そんなどうでもいいことを考えていると試験が始まった。

「仮想領域、基準値以下に安定。敵仮想体のコントロール率も異常なし。よし! 天音! 準備はいいか?」

「はい! バッチリです。いくよ《女王の絶対王政(アンタッチャブル)》! 魔術開放(ゲートオープン)!」

『御意』

 鮫島が天音が魔術を発動したのを確認してから、

「受験者は天音 さくら! 使用魔術は《女王の絶対王政(アンタッチャブル)》! スタンバイ・レディ・ゴー!」

 二回目の試験が始まった。


 

 人形たちが天音の周りを囲んだあと、中央の天音に向かって魔法を放ちながら回転し始めた。どうやら魔法を放った後の隙を無くしながら確実に敵を追い詰めていく戦法へと切り替えたらしい。今度の人形は前回とは戦闘パターンが変わっている。おそらく受験者一人ひとりに対応した戦闘パターンを記録しているのだろう。たくっご苦労なこった。そんなことしても無駄なのによ。……魔術師にとって戦略なんてものは無意味に等しいのだから。……そろそろ発動するな。天音の《女王の絶対王政(アンタッチャブル)》が。

「わー! こわいよぅ! 『こっちに来ないで!』」

 天音がそういった瞬間、天音に向かっていたすべての魔法が軌道を変え始めた。魔法はどれ1つ天音に当たることなく逸れていく。

「うぅー! こわかったぁ。ボクもう怒ったんだからね! さっさと『みんな潰れちゃえ!』」

 天音の言葉に合わせて人形が全部潰れていく。上から何か大きなものでも落とされたのではないかと思うほどに人形たちはひしゃげていく。そして10体全部が破壊され、天音の合格は決定した。



 天音の魔術《女王の絶対王政(アンタッチャブル)》。その能力はシンプルで、それゆえに強力だ。なぜなら、天音の魔術の能力はただ1つ。「天音の言葉を現実に変える」たったこれだけだ。絶対王政の名にふさわしく、天音が『死ね』と言えば死ねと言われた奴は死ぬし、『奴隷になれ』と言われたものは開放されるまで一生奴隷のままになる。まさしく何でもできる魔術である。

 ただし、誰にでもできるというわけでもなく、相手が自分より上位の魔術師なら能力は一切効かないし、魔力を恐ろしいほど大量に喰らうのであまり連続で使うこともできない。使い時を見極めなければならない玄人向けの魔術なのだ。



 「わーい! かったー! やっぱりボクは最強だねー。ひーくん! まーくん! 見てたー? あ! あと、ついでにかいくんとゆーちゃんも!」

 玄海と一ノ谷に試験を見ていたか確認した後、なぜか俺たちにもふってきた。一瞬迷ったがすぐに手を振る。それに満足したのか笑いながら玄海たちの所へ戻っていった。

「さてと…。次で三馬鹿トリオの揃い踏みだな。次の者はすぐに出て来い!」

「はい!」

 へー。やっぱ次は一ノ谷か。問題児は最初にやらせておこうっていう学校側の判断かね?あいつはただ玄海と天音の世話を押し付けられているだけなのになー。…ま、いっか。さてと次が楽しみだな!




次のバグキャラは一ノ谷君。一ノ谷なのに蜻蛉斬というある意味、一番矛盾したキャラです(某境界線上を知っている人はわかります)。

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