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プロローグ「スタート」
みなさんは通常の高校生活を送ってください(笑)
晴天の日、颯爽と走る女子高生、名前は星野あけみ。
「やば!遅刻しちゃう!」
今までは遅刻しなかったのだが、珍しく夜更かししたのがよくなかった。
(どうしよう、なんで高校生活の最初の時に…)
少しは下見をして、時間とかを調べておいたのがせめてもの救いだったが、ギリギリの状況ではあんまり役に立つものではないと、あけみは思った。
「どうしたの?」
「・・・み、み、美菜子!?」
あけみを呼び止めた彼女の名前は、桜井美菜子。同い年の幼馴染である。
「あけみー、何を急いでるの?」
「花桜《かおう》高校に行かないといけないの、遅刻しちゃう」
「今日は休みだけど」
「え、そうなの?」
「じゃあね」
「ちょっとおおお!」
結局、何を急いでいたのか分からなかったあけみであった。