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【過去編】Sleep〜世界の終末〜  作者: 未来 花降香
【第一章】外伝
16/17

【ex.suy編第1話】実験動物

「嫌だ!!!やめてくれ!!!離してくれ!!!僕は…!僕は…!!!嫌いだ!嫌いだ!お前らなんて嫌いだ!!!うわぁぁぁ!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


これはカフェオレのチームに所属する「ソウヤ」のツライ過去である。


※今回結構重いストーリーかつイジメが

含まれます。苦手な方は読むのをおやめ下さい。

オレは生まれた時から不自由だった。

ガラス張りの部屋の中で育っていた。なにやら『孤児院』と呼ばれる場所らしい。だが、最低限の娯楽と自由はあるが、常に『スタッフ』と呼ばれる人に監視されている。最近の悩みは友達が突然消える事だ。昔から大好きだった先輩が消えることは良くあったが、友達が最近は消え始めた。スタッフの人に聞いてみたら


「新しい家族が見つかったんだよ!ちゃんと喜んであげないとダメだよ!」


と、言われた。だが、日に日に減る人数が増えた。そこで俺は怪しいと思った。だからこそ手紙を書くことにした。


「スタッフさん、僕、新しい家族が見たかった友達にお手紙描きたい!」

「手紙を書くことはいい事だね!書いてみようか!」


そうして俺は手紙を書いて友達に送ってみた。だがしかし、お返しの手紙は全く来なかった。いくら待っても。そんな時ガラス越しから見えてしまった。俺の書いた手紙がビリビリに破られて捨てられているところを。


「スタッフさん!!!なんで僕の書いた手紙を!ビリビリに破いて捨てたの!?ねぇ!ねぇ!なんで!!!教えてよ!!!」

「…チッ気づかれちまったか…おい、さっさとコイツを実験室に連れて行け。」

「え…?スタッフさん…?いつものあたたかい口調は…?」

「はぁ、あんなん演技だっつーの・演・技・。はぁ、ガキの世話は本当に世話が焼ける。」

「スタッフさん!どういうこと?どういうことなの?」

「あー!もういい!お前に『スタッフさん』なんて生ぬるい名前で呼ばれたくねぇわ!!!」


ドン


ガラスを蹴る音が部屋中に響き渡った。


「やめて!スタッフさん!もとの優しいスタッフさんに戻ってよ!!!」


「黙れ!!!お前はもう馴れ馴れしい仲じゃねぇんだよ!!!」


ドンドンドンドンドンドンドン


何回もガラスを蹴る音が聞こえる。俺はもう愛されていないことに気づいた。

何故こうなってしまったのだろうか…


「お前もアイツらと同じようにしてやる。耐え切れるかなぁ???お前みたいな貧弱な子供が!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー実験室ー


俺は気づいたらどこ見ても真っ白な部屋にいた。突然左側腕(?)に痛みを感じたから見てみたら謎の紋章というかタトゥーがあった。その下には番号があった。番号は「77777」一見7が沢山並んでいて縁起が良いように見える。後から知ったことだが、これはナンバーらしく、1番から続いているらしい。つまり今までに77776人の人が犠牲になったという事だ。


「…ッチなんだよ、ここまできてコイツの能力が『友達(なかよし)』なのかよ…どこまで平和主義者なんだコイツは…少しは偽善者にでもなれよ。」

「おい、実験番号『77777』明日も実験するからな?耐え切られねぇと困るんだよ。上が怒るからな。」


なぜか「明日もやる」と聞くと胸が痛くなり、呼吸ができなくなる。明日も続くと思うと死にたくなってきた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〜翌日〜


俺は知らない部屋に閉じ込められていた。ガラス張りでなく、目の前にはスタッフがいた。


「起きたか。今日も一日中実験だからなお前は世界一の支配者になってもらう。」

「嫌です…もうやりたくないです…」

「やるんだよ!!!黙れ!!!」

「痛い!!!痛い!!!ごめんなさい!ごめんなさい!!!」


拒否した瞬間身体中に電気が走った。

もう、拒否出来ないんだ。そう確信した。


「オラ付いてこいよ!!!ノロマ!!!」

「…はい、すみませんでした。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー実験室ー


「今日は『友達(なかよし)』から『世界(ワールドコ)制服(ントローラー)』に進化させる。」

「始め。」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」


呼吸が止まらない。どうしても過呼吸になってしまう。昨日何があったか分からないが、とても嫌な気配がした。昨日もあったような。


「嫌だ!!!やめてくれ!!!離してくれ!!!僕は…!僕は…!!!嫌いだ!嫌いだ!お前らなんて嫌いだ!!!うわぁぁぁ!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〜しばらくして〜


「クソッダメだったか…だが明日やれば必ず成功する。」


明日もこんなのとをやると思ったら気が遠のいてきた。そんなとき俺にも人生の転機がやってきた。ここから逃げようと。俺はスタッフが目を離している隙に逃げ出した。走って、走って、走った。森の中に『孤児院』があったから森を抜けるために走って、走って、走った。地面がガタガタでボロボロで暗くて、何があるか分からなかったが、走った。走って、走って、走った。やっと森を抜けれた。だがその時には足は紫色に変色し、血がボロボロ垂れていた。その時小屋を見つけた。とてもあたたかい香りがしたから入ってみたら…


ー想いの先にあるのは…!?ー



*次回8月24日16:00更新予定!*


この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。

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