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030 ガルム帝国特務小隊長の回想①

 グレンテイン王国に秘密裏に潜入した我が特務小隊50名を第1分隊から第5分隊まで10名ずつに分割し、王国各地に散らばらせている。

 任務は王国内の情報収集と通商破壊だ。もっとも主たる任務は情報収集のほうで、商人の馬車を襲うのは活動資金を得るためだがな。

 現在は将来の戦争に向けて準備を進めている状態だが、実際に開戦するのはまだまだ先の話だろう。

 ガルム帝国では新しい皇帝陛下が即位なされて、今は帝国内の掌握を図られている段階なので外征するような余裕はない。

 おそらく戦争は5年から10年先になるだろうが、それまで俺は自分に課せられた任務を果たすのみだ。


 今回、任務中の第2分隊から遠話の魔道具で連絡が入った。

 商人の幌馬車を襲って積み荷を奪う通商破壊任務の際、貴族と思しき馬車と遭遇したとのこと。

 護衛の騎士が4騎ほど一緒にいたらしい。

 盗賊のふりをしていたため、襲った商人には工作員とは気付かれていないはずだが、貴族のほうは不明とのこと。

 相手が王国のぼんくら貴族ならば騙しとおせているとは思うが、やはり危険因子は排除すべきか?


 騎士の戦力を調査することも任務の一つであり、ここは3個分隊程度の戦力で当たってみることも考えてみるか。

 発見した第2分隊のほかに、現地にもっとも近い第4と第5分隊を集結させよう。

 3個分隊の集合に二日間を見るとして、襲撃は三日後だな。

 各分隊に一名ずつ配属している魔導師は合わせて3名になるので、過剰戦力といっても良いかと思う。

 4名の護衛に対し、魔導師3名を含めて30名の職業軍人が当たるのだ。鎧袖一触(がいしゅういっしょく)だろう。

 もちろん盗賊の襲撃に偽装するのだがな。

 もしも貴族の馬車の中に女でもいれば、隊員への良いボーナスになるだろう。


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