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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(5年目)
284/303

284 飛行訓練の見学

 今日は王国軍の訓練所に来ている。シゲノリ大佐とアレンも一緒だ。

 お兄様が訓練教官を勤めているというコネで、本来は超極秘である航空部隊の訓練風景を見学に来たのだ。もちろん国王陛下の許可もいただいている。

 お兄様の操縦する飛行機械(ヘリコプター)に先導された10機の飛行機械(ヘリコプター)が、雁行(がんこう)態勢で編隊飛行している。その(さま)は、ものすごく壮観だ。

 ハルナ平原会戦で100機近くの共和国製航空魔道具(ドローン)の編隊飛行を見た私たちなので、そこまでの感動というか驚きは無い。それでも共和国製航空魔道具(ドローン)とは機動性が全く違う。あっちはなんとかバランスをとって浮いているだけという印象だったんだけど、こっちは自由自在に旋回飛行しているからね。

 機体の安定性が段違いですよ。うん、回転翼(メインローター)のジャイロ効果はやはり大したものだね。共和国製航空魔道具(ドローン)と空中戦になったらまず負けることは無いだろう。


 ちなみに、製品版では防御結界装置と通信魔道具も搭載したので、防御面でも意思疎通の面でも改善されているよ。

 前席の射手(ガンナー)の役割が増えちゃったけどね(対地攻撃用の艦砲魔道具(シップガン)の操作と通信魔道具の操作、それに自動連射装置(サブマシンガン)による対空射撃を行う)。本当は自動連射装置(サブマシンガン)を固定砲塔にして、後席の操縦手(パイロット)が射撃できるようにしたほうが良いのかもしれない。今後の改良点だね。


 私たちは三人とも望遠鏡で上空を見ているんだけど、時々後ろにひっくり返りそうになる。てか、首が疲れる。

「マリア嬢、この機動性なら共和国の航空魔道具では相手にならないな。圧勝じゃないか?」

 シゲノリ大佐の称賛に気を良くした私はさらなる追い討ちをかけてやった。

「ハルナ平原会戦で使った艦砲魔道具(シップガン)を覚えていますよね。あれが各機に搭載されているのですよ。ふふふ」

「おいおい、まじかよ。そりゃ、師団単位の相手でも勝てそうだ」

 そうだろう、そうだろう、今までの魔道具の中でも一番の自信作だからね。使っている魔石の数もすごいけど…(回転翼(メインローター)の推進器に4個、前後移動の推進器に2個、艦砲魔道具(シップガン)と防御結界装置と通信魔道具と自動連射装置(サブマシンガン)に各1個なので、全部で10個もの魔石が使われているのだ)。

 この機体の整備士は、魔石の消耗具合を管理して必要に応じて交換するのがメインの仕事になる。実は魔石の残容量を計測する器具は無いので、使用時間で細かく管理しなければならず、かなり面倒くさい仕事なのだ(私は絶対にやりたくない)。

 そうだ。次の目標として魔石の残りの容量を計測する魔道具を研究してみようかな。めっちゃ地味だけど。


 これはアレンから絶賛された。

「それはぜひ作って欲しいな。いざってときに魔石が空になるのは、空の上では命取りだからね」

「うん、考えてみる。でも出来るかどうかは分からないよ」

 そう、どうやって実現するかのビジョンはまだ全く見えないのだ。

「それが完成したらぜひ帝国にも輸出して欲しい。魔石の管理簿を付ける事務作業は、帝国でもかなりの重労働なんだよ」

 シゲノリ大佐も帝国の立場で発言した。まぁ、飛行機械(ヘリコプター)自体は無理だけど、こういう補助的な魔道具なら輸出しても良いんじゃないかな。


 このあと、降りてきたお兄様の操縦する飛行機械(ヘリコプター)の前席にシゲノリ大佐が体験搭乗したんだけど、地上に降りてきたときには腰が抜けていた。ごめん、高所恐怖症だったんだね。てか、この場面をシャルロッテさんに見られなくて良かったね。ちょっと幻滅だよ。


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