表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(5年目)
280/303

280 皇帝へ謁見(4回目)

 あー、後始末が面倒くさい。

 領軍兵士は雇われて命令に従っただけとはいえ、犯罪行為に加担した者にはそれなりの処罰が必要だ。ただ、大多数は罪のない者なので、負傷者については治癒魔道具で治療してあげないとね。

 あと、今回の一件の街の人たちへの説明(周知)と、元領主の公開処刑の準備などやることは山積みだ。

 通信魔道具で皇帝陛下への報告も行ったところ、新しい領主が決まるまではファインラント領と同様に総督を置くそうだ。

 ミカ様にツージイ元伯爵の公開処刑を見物してから帝都へ帰るかを聞いたところ、別に見なくても良いということだったので、細かい事務作業はクロー少佐に丸投げして私たちは帝都へ帰還することにした。ごめんよ、クロー少佐。でも何事も経験だよ。


 さて、あとはファインラント王国の元・第二王子の件でアメリーゴ共和国へ行くだけだね。

 でも、いったん帝都に戻ったあと、グレンテイン王国の王都にある自宅に戻ってからだから、今年中には行けないかもね。来年の春先くらいになるかもしれない。てか、アレンと私の結婚式はどうなってるんだ?婚約期間が長すぎるよ。いっそのこと、今年の年末に結婚式をやっても良いかもね。

 あ、ダメだ。来年の春先にはミカ様の高等学院への入学があったんだ。当初の予定通り、今年の秋頃から年末にかけてアメリーゴ共和国に行くしかないか。受験勉強の最後の追い込みを入学試験には間に合わせないといけないし、入試自体を受けさせてあげないといけない。むー、時間が無い。結婚式もお預けだ。ごめんよ、アレン。

 てか、本当なら今年の4月に入学するはずだったのに、ハルナ平原会戦のせいで一年遅れ(浪人状態)になったのだ。だから来年は絶対に入学させてあげないとね。


 旧ツージイ伯爵領から帝都へは自動車を使えば三日程度なので、寄り道せずにまっすぐ帝都へ向かった。

 帝都ガルムンドへ着いたら、いつも通りまっすぐにお城へ向かい、皇帝陛下に拝謁することになったのは言うまでもない。

『このたびの働きも見事であった。ファインラント領での強盗殺人事件の解決、ツージイ伯爵の捕縛時の活躍など、そなたらの功績に見合う褒美をとらせたいのだが、何か希望はあるだろうか』

 皇帝陛下のお言葉に私が答えた。

『ファインラント領の領民に対する特別の御高配をお願いできれば、と思っております。アレンやミカ様は何か希望はある?』

『いえ、何も』『私も特には』

 二人とも無欲だよなぁ。感心するよ。

『うむ、それではファインラント領における税制の優遇措置などを検討させることにしよう。それにしてもそなたらは無欲過ぎるぞ。少しは私利私欲に走っても良いと思うのだがな』

 やれやれといった風情(ふぜい)で肩をすくめて両手を左右に広げている皇帝陛下。…って、欧米か!


 謁見のあとはいつも通り応接室で歓談だ。

 陛下やお后様(特にお后様)が旅の話を待ち望んでいるからね。今回のファインラント領からツージイ伯爵領への旅路を詳しく語ってあげたよ。

 ツージイ伯爵を尋問で追い込んでいく過程では、それを聞く宰相様の憮然とした顔とお后様の満面の笑顔がとても対照的だった。って、これもいつものことか。


 翌日、蒸気機関の製作を依頼していた鍛冶屋を訪問して、完成品を受け取るとともに残金5万リアンを支払った。ちなみに(ぶつ)は私のアイテムボックスに収納した。

 アイテムボックスの口止め料としてさらに1万リアンを渡したけどね。まぁ、輸送料と考えれば妥当だろう。

 あと、帝都滞在中は第三皇女のクルミちゃんとも遊んであげたりしたよ。美幼女は最高です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ