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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(5年目)
278/303

278 要塞攻略戦

 向こうもこっちもお互いにダメージを与えられない膠着(こうちゃく)状態になっている。このまま包囲していれば、いつかは中の食糧が尽きて陥落するのは間違いない。でも、いったいどれだけの時間がかかるか分からないよね。

 仕方ない。私たちも参戦するしかなさそうだ。

『クロー少佐、私たち四人も要塞攻略戦に参戦致します。まずは正門の両脇にある監視所をつぶし、そのあと正門を破りますので突入の準備を整えておいてください』

 私はこう言って、艦砲魔道具(シップガン)4台、自動連射装置(サブマシンガン)3台、精密射撃装置(ライフル)1台をアイテムボックスから取り出して各人へ配布した。

 艦砲魔道具(シップガン)は全員に1台ずつ、それに加えてミカ様には精密射撃装置(ライフル)、残りは自動連射装置(サブマシンガン)で武装する。

『君たちにそんなことができるわけないだろう。できもしないことを言わないでもらいたい』

 ここでシゲノリ大佐が本来の身分を明かした。

『参謀本部のシゲノリ大佐だ。この方は帝国大使であるサクラ閣下、それに随員2名だ。ここからは俺がこの大隊の指揮をとる。異存は無いな?』

 本来の身分証をクロー少佐に提示したシゲノリ大佐はなんだか嬉しそうだ。てか、サクラ閣下とか言われると気持ち悪いっつーの。

 クロー少佐は絶句して、敬礼したまま硬直しちゃってるよ。


『サネユキが左側の監視所、アカネが右側の監視所を艦砲魔道具(シップガン)でつぶしてくれ。タイミングを合わせて俺とサクラ閣下が正門を艦砲魔道具(シップガン)でぶち破る。それでは状況開始!』

 アレンとミカ様が監視所に狙いを付けたあと、お互いに目配せをして艦砲魔道具(シップガン)を発射した。監視所の床部分を狙って放たれた弾丸は監視所の土台部分(おそらく階段部分?)で爆発し、上の監視所を吹き飛ばした。流石(さすが)だね。

 ほぼ同時にシゲノリ大佐と私が鋼鉄製の正門に艦砲魔道具(シップガン)を発射。正門を吹き飛ばすつもりだったんだけど、意に反して貫通してしまい、塀の内部から爆発音が聞こえてきた。屋敷に当たって爆発したのかな?

『シゲノリ大佐、門の中央の(かんぬき)があると思われる部分や蝶番(ちょうつがい)のある個所を狙いましょう』

『了解です。サネユキとアカネも頼む』

『『はい』』

 こうして四人全員で正門の弱点部分を狙って攻撃を続け、ついに正門が屋敷側に向かって、ドドーンという重々しい音とともに倒れ込んだ。即座にクロー少佐の指揮する3個中隊が門の中に突入する。

 激しい戦闘が始まるのかと思いきや、ツージイ伯爵側はあっさりと白旗を上げて降伏したようだ。まぁ、これだけ圧倒的な火力を見せつけられれば、心が折れるのも仕方ないね。


 正門の中に入ると、かなり遠方にある屋敷が半壊していた。あと、正門と屋敷の間にある広大な庭がクレーターだらけになっていた。そこに転がる領軍将兵の死傷者たち。うむ、やり過ぎた感があるね。いや、本当は艦砲魔道具(シップガン)で門を破壊するだけで、あとは大隊にまかせる予定だったんだよ。予想外に門がもろかったせいだから、うん。


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