024 飛行魔法の開発③
起動に必要な魔力量と発動維持に要する魔力量を計測しておこう。
前者については自分を鑑定して残りの魔力量を確認することで判明する。飛行魔法の場合、起動だけなら2で済んでいる。
博物館の魔導書の説明を確認したところ、鑑定魔法は起動に0.1、発動維持に10だった。
アイテムボックスが起動5、維持200だったわけで、それを考えると飛行魔法の起動2ってのはかなり重い処理だな。
問題は維持に必要な魔力量を計測する手段がない。
対象物の重量と飛行時間に比例して増加するのは予想できるけど、人間のように重い物体を浮かせる場合、バッファメモリがどのくらいあれば良いのか分からん…シームレスに魔力供給できるのならばそんなにバッファは必要ないと思うけど、このあたりは要研究だな。
飛行中に魔力供給が途絶えて魔法がフリーズしたら生死にかかわるものね。
まずは魔力吸収量を測定するための魔道具なり魔法なりを開発する必要があるか。むー、面倒くせぇ。
なお、魔力量の単位ってのは特にないようだ、魔導書的には…。適当にマナとか言っちゃっても良いけどね。言ったもん勝ち。
現状、魔法使いって自分の持つ魔力量を数値として知らないし、発動する魔法もその必要魔力量を数値化できていないんだよね。
でも私には鑑定魔法がある。
自分や家族、それに他人を鑑定した結果、体重のキログラム単位がそのままその人の最大魔力量だった。手抜きかよ、この世界の設定。例えば体重50キログラムの人の魔力量は50だし、100キログラムの人なら魔力量は100だ。
分かりやすいのはありがたいけど、なんだかなぁって感じ。
5歳のときの体重って16キログラムくらいだったはずだから、魔力量は16だね。起動するだけで魔力量5を必要とするアイテムボックスが1日3回しか起動できなかったのも分かる。
でもアイテムボックスが使えたということは発動維持に必要な魔力量の一割くらいがバッファされてればOKじゃないかと推測される。あくまで予想だけど。
なお、10歳になった現在では体重〇〇キログラムなので、魔力量は〇〇だ。てか、自分の体重を言うわけないじゃん。女の子だよ、これでも。
それはともかく、飛行魔法で使う魔力量が問題だよね。発動維持300までに抑えればバッファリングは大丈夫かな?
あ、これって私の体重が推理できちゃうかも…。まぁ10歳児の平均体重ですよ。アイテムボックスを1日5回は使えるよ。