196 帝国行きの準備
ヒンデンブルグ公爵様の尽力により王国軍第1師団から精鋭の1個小隊50名が護衛につくことになった。しかも自動車化された部隊だよ。
五輪自動車6台で構成され、そのうちの1台には私たち7人が乗ることになっている。
騎馬や馬車は含まない。機動力が落ちるからね。
まぁあまり帝国に見せたくないんだけど、どうせ密偵の情報で知られているはずだから良しとする。
本来なら1個分隊10名のうち1名は魔法使いなんだけど、この部隊には魔法使いは存在しない。なにしろ私たちがいるからね。
ただし、部隊装備として個人個人に以下のものを持たせている(剣や盾などの標準装備以外)。
・携帯型防御結界装置
・自動連射装置
本来は1個分隊につき二つ配備している防御結界装置を全員に装備させているのは、それだけ危険な任務だということだね。
あと、自動連射装置の存在を陛下に明かして、各人に装備させてもらった。
これで1個小隊50人しかいなくても、1個大隊600人くらいは相手にできるだろう。
陛下も参謀部も呆然自失の状態で自動連射装置のデモンストレーションを見学してたけどね。
大至急で自動連射装置を量産してもらったので、職人たちには負担をかけてしまったよ。申し訳ない。
それから1個分隊に一つ配備するのが、以下の機材だ。
・治癒魔道具
・通信魔道具(もちろん、うちの工房が作ったもの)
私たち7人の装備としては共通装備が以下のものとなる。
・携帯型防御結界装置
・自動連射装置
・治癒魔道具
・通信魔道具
アレンは愛用の剣、リオン君は短槍と長槍を持っているけど、女性陣には刃物関係の装備は無し。
ミカ様には現在ただ一つしか存在していない精密射撃装置を自動連射装置とは別に渡している。きっと活用してくれるに違いない。
魔法陣の使い方を知っているアレン、ルーシーちゃん、ロザリーちゃん、ブレンダに関してはマジックガードやヒールの魔法があるから魔道具はいらないかな?とも思ったけど、やはり魔道具のほうが便利だし負担も少ないからね。あるのに使わないのはもったいないっつーの。
背嚢に様々な魔道具を詰め込んで背負ってもらうことになるけど、重さはそれほどでもないはずだ(かさばるだけで)。
護衛の小隊全員と私たちは、一週間ほどの訓練期間をとって魔道具の扱いについての習熟度を高めるようにした。
やはり護衛兵士全員が驚愕したのが、自動連射装置だったね。ミカ様の持つ精密射撃装置にも熱い視線を送っていたけど。
あれ?ミカ様に熱い視線を送っていたわけじゃないよね?そんなロリコン野郎は殺すよ(社会的に)。