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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(3年目)
193/303

193 黒船襲来

 なんだかできないことが多いなぁ。言語翻訳も生物転移も無理だった(生物転移は無理ではないけど自主的な封印)。

 ご都合主義的かと思えば、そうでもないんだよな。

 まぁ、なんでもできちゃうとそれはそれで面白くないよね。様々な制約の中でできることを探し出すのが楽しいんだから。


 社会情勢だけど、そろそろ帝国と共和国・王国同盟が開戦してから丸二年になる。

 もはや戦いは鳴りを(ひそ)め、ほぼ休戦状態と言っても良い。講和は成立していないので、(いま)だに戦争中ではあるんだけどね。

 落としどころとしてはまず帝国と王国が講和し、8万人の捕虜を返還。そのあと王国の仲介で帝国と共和国が講和するってのが現実的なんじゃないかな?

 王宮の外務部がその線で動いているという噂もちらほら聞こえてくる。

 絶対的な勝者や敗者が存在しないから戦時賠償金の請求や領土の割譲なんかは難しいと思うけど、捕虜返還の代償は貰わないといけないね。捕虜の生活にも費用がかかってるし。


 できれば講和が成立する前にファインラント王国の再分離独立を成し遂げたいんだけどな。ミカ様のために。

 なお、旧ファインラント王国の地下抵抗組織(パルチザン)は、帝国の締め付けが厳しくてほとんど成果を上げられていないようだ。

 帝国の統治状況も善政と言って良いレベルで、旧ファインラント国民も特に反発を覚えていないらしい。

 全く困ったものだよ。悪政を敷いているのならば介入の口実もできるのに。

 共和国内のファインラント亡命政府も有名無実化している感じだ。

 いっそのことミカ様とリオン君をくっつけて、この国で幸せに暮らしてもらうってのも良いかもしれない。ミカ様とリオン君次第だけど。


 そんなとき、新たな脅威はこの大陸の外からやってきた。何なの?イベントはもう不要だよ。落ち着かねぇ。

 この星には5つの大陸があると管理者は言っていたけど、海洋を渡る手段が未熟なこの世界では他の大陸の国との交流は全く無い。過去には冒険家が海に乗りだしたこともあったようだけど、帰還した者はいなかったらしい。

 ところがかなり大きな船が10隻、ある小国に来航したのだ。その小国は帝国の従属国で海産物などを帝国に朝貢しているらしいんだけど、来航した艦隊の武力に屈して、港とその周辺を占領されてしまったとのこと。

 …って黒船襲来かよ。目的が通商なのか侵略なのか分からないけど、橋頭堡(きょうとうほ)を築いたということは侵略の可能性が高そうだ。


 ただし、これらは帝国方面の話なので、とにかく情報が少なすぎる。

 現場へ行って来航したという艦隊を見てみたいなぁ。海洋を渡ってこれるほどの技術力はあるってことだから、どういうレベルなのかすごく興味があるよ。


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