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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(2年目)
170/303

170 翻訳は断念

 本来の目的は翻訳の魔道具を作ることだったよ。

 使用する言語を設定することができるだろうか?電波による無線通信なら絶対無理だ。でもこれはプロセス間通信なので、OS(この世界)のほうで自動的に変換してくれるかもしれない。

 テキストデータ送信のAPIをコールする際、その引数(ひきすう)はしゃべった内容を文書化したものになっている。このとき第2引数として言語を指定できればうまくいくような気もしないでもない。

 実験してみたところ、第2引数を渡してもエラーにはならなかった。でもその魔道具で送信した結果、受信側ではめちゃくちゃな音声に変換された。

 つまり第2引数の指定次第では言語変換はできるみたい。ただし、言語指定パラメータの文言(もんごん)が分からない。

 『グレンテイン』や『アメリーゴ』という文字列そのものではダメだったのだ。


 うむ、さっぱり分からん。

 この世界のAPIマニュアルが欲しい!

 今までは試行錯誤でうまくいってたけど、この件についてはとても難しい。APIの一覧とその仕様さえ分かっていれば何でもできるのになぁ。


「アレン、翻訳機は無理っぽいよ。ごめんね」

 私がアレンに伝えると、驚いた顔をされた。

「マリアさん、もしかして通信魔道具の開発って、翻訳機を作ろうとした際の副産物だったの?」

「うん、実はそうなんだ。うまく応用すれば翻訳機能を実現できると思ったんだけど、私の力では無理だった」

「いや僕の何気(なにげ)ない思い付きをここまで悩んでくれたのはとても嬉しいよ。それに通信魔道具はとても良い出来(でき)だし」

 ちなみに呼ぶときにアレン様ではなく、呼び捨てになったのはアレンが死にかけたときからだ。口調もフレンドリーになったというか、遠慮が無くなったというか…。

 アレン自身が気にしてないみたいだから良いんだよ。


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