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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(2年目)
169/303

169 通信の魔道具③

 細かい改良を加えた上で、増加試作機を10台作ってもらった。

 ID番号を『2139000003』から『2139000011』に設定した9台だ。

 1台だけはいつものように王室に献上するので、希望ID番号を聞いたところ『2102000001』を指定された。分類番号02の初号機ってことだね。なんか光栄だ。


 なお、従来品の待機状態の燃費はあまりよくないため、スイッチを入れる時間は一日に8回のみ(朝から夜まで1時間ごと)という運用方法らしい。

 何か連絡事項があれば、その時間帯に通信するって決まりだ。まぁそれでも遠距離通信手段としては画期的だね。


 ところがうちの新型魔道具は常にスイッチを入れっぱなしであっても、待機状態のみであれば魔石1個で一か月、通信を行った場合はその通信時間に比例して魔石も消耗するけど、従来品に比べると格段に燃費が良いらしい。通話のタイムラグも無いしね。

 また王宮や軍からの大量発注がありそうな嫌な予感…。


 なお、本来は一般人の所持が禁じられている通信魔道具だけど、実証実験のためということで王宮の逓信(ていしん)部に申請した結果、使用の許可を得ることができた。そこで、アレンのリヴァスト家の屋敷、ルーシーちゃんやロザリーちゃんのシャミュア家の屋敷(逓信部長の家でもある)、ペリーヌお義姉(ねえ)さまの実家(リオン君の家でもある)、ブレンダの高級宿屋、もちろんシュトレーゼンの屋敷にも1台ずつ設置して常時稼働状態(スイッチ入れっぱなし)にしている。

 9台中5台を割り振ったので残りは4台だけど、これは予備機として何かあったときのためのストックだ。


 あ、言い忘れてたけど、接続要求がやってきたときにはプププ、プププと断続的に音が鳴るので、接続ボタンを押せば良いだけ。簡単だ。

 実証実験なので、電話をかけたり受けたりと頻繁に通話を行っている。おっと電話って言っちゃったけど、そんな言葉はないんだった。つい『もしもし』って言っちゃうのも私だけという…。

 まぁとにかくアレン、ルーシーちゃん、ブレンダとはよく夜中に話してるけど、アレンやルーシーちゃんとは昼間職場で一緒なんだけどな。

 あと、三者間通話は実現できていない。プロセス間(ソケット)通信なので、1対1接続になるんだよね。話し中の場合は接続要求を出しても、プープーという音が鳴るので使用中であることが分かるようになっている。


 ブレンダと長電話を楽しんだ翌日には、職場でルーシーちゃんから文句を言われるってのがお約束だ。ずっと話し中だったんだね。

 でも、やっぱり友達との長電話って良いよね。前世ではほとんど経験したことが無かったけど。

 あれ?そういえば通信魔道具の開発が目的じゃなかったような…。


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